紙カルテと比較したときの電子カルテの特徴として正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
電子カルテは、複数の医療専門職が同時にアクセスし、リアルタイムで患者情報を共有・更新できるため、情報共有の効率が格段に向上します。これにより、チーム医療の実践が円滑になり、患者ケアの質を高めることに繋がります。
選択肢ごとの解説
- 1. 電子カルテはデータがデジタル化されているため、特定の条件に基づいて情報を抽出・集計する作業は、手作業で行う紙カルテよりもはるかに容易です。統計分析や研究にも活用しやすいという利点があります。正しくは:データの集計作業が容易である。選びやすい理由:紙カルテの利点として「直接書き込むことで直感的に扱える」というイメージから、電子化されたデータの複雑さを連想してしまうかもしれませんが、集計に関しては電子データの方が圧倒的に優位です。混同注意:紙カルテと電子カルテの比較で、データ管理に関する利点を混同しやすい。
- 2. 診療録の保存期間は法令で定められており(医師法で5年間、医療法で2年間など、種類によって異なる)、電子カルテか紙カルテかに関わらず、この期間を守る必要があります。電子カルテは物理的な劣化が少なく、長期間の保存に適しています。正しくは:診療記録の保存期間は法令により定められているため、電子カルテであっても期間は変わらない。選びやすい理由:デジタルデータは消失しやすいという誤解から、保存期間が短いと錯覚する可能性があります。混同注意:電子データの物理的な寿命と法的な保存義務を混同しやすい。
- 3. 正解。電子カルテは、医師、看護師、薬剤師、リハビリテーション療法士など、多職種が同時に、かつリアルタイムで患者情報を閲覧・入力できるため、情報共有の迅速化と質の向上に大きく貢献します。正しくは:記載の通り。選びやすい理由:これは電子カルテの最も顕著な利点の一つであり、誤解の余地が少ない選択肢です。混同注意:特にありません。電子カルテの導入目的の一つでもあります。
- 4. 電子カルテは、不正アクセスやサイバー攻撃、誤操作などによる情報漏洩のリスクを常に抱えています。紙カルテと比較して物理的な紛失リスクは低いですが、情報セキュリティ対策を講じなければ、広範囲に情報が漏洩する危険性があります。正しくは:個人情報の漏洩リスクが常に存在する。選びやすい理由:紙カルテのように物理的に持ち出される心配がないため、情報漏洩リスクが「なくなる」と誤解する可能性がありますが、サイバー空間でのリスクは存在します。混同注意:物理的な情報漏洩リスクとサイバー空間での情報漏洩リスクを混同しやすい。
国試ポイント
電子カルテのメリット・デメリットに関する基本的な知識が問われています。特に、多職種連携における情報共有の促進は、電子カルテの導入による大きな利点として理解しておく必要があります。
混同注意
電子カルテの「便利さ」が、情報セキュリティの「絶対的な安全性」を意味するわけではない点を混同しやすい。また、データ管理の容易さについても、紙カルテとの比較で誤解が生じやすい。
次に同じ論点が出たら
電子カルテの運用における具体的なセキュリティ対策や、情報共有の課題について説明できるか。
関連知識
電子カルテ導入の目的、医療情報システムの安全性確保、医療DX推進。