高速道路で衝突事故が発生し、20人が受傷した。A病院は、5人の重症患者を受け入れ、あわただしい雰囲気となっている。医療を安全かつ円滑に行うために、救急外来のリーダー看護師に求められる役割として誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
救急外来のリーダー看護師は、医療の安全と円滑な提供を最優先とし、重症患者の治療・ケアの指揮、スタッフの管理、医療安全確保に注力すべきです。電話による安否確認への回答は、直接的な治療・ケアの遂行に関わる業務ではなく、他の職種や部署に割り振るべき業務です。
選択肢ごとの解説
- 1. チーム全体で患者情報を共有することは、医療安全と円滑な医療提供に不可欠です。重症患者が多い状況では、情報共有が不足すると医療ミスにつながる可能性があります。正しくは:常にチーム内で患者情報を共有するよう促す。選びやすい理由:緊急時は個々が判断しがちだが、情報共有は必須。混同注意:忙しい状況で情報共有がおろそかになりがちと勘違いする可能性。
- 2. 役割分担を明確にすることは、業務の重複や漏れを防ぎ、効率的な医療提供につながります。特に多忙な救急外来では、誰が何をすべきかを明確にすることが重要です。正しくは:各スタッフに明確な役割を割り当てる。選びやすい理由:緊急時ほど臨機応変な対応が求められると考えるかもしれないが、基本は役割分担が重要。混同注意:忙しい中で役割分担が難しいと考える可能性。
- 3. 患者誤認は重大な医療事故につながるため、常に注意喚起し、複数での確認を行うなど、予防策を徹底する必要があります。多忙な状況ほどリスクが高まります。正しくは:患者識別の徹底を常に呼びかける。選びやすい理由:当たり前のことなので、あえてリーダーの役割ではないと考えるかもしれないが、リーダーこそ注意喚起すべき。混同注意:既に確立されたルールなので、リーダーが改めて言う必要はないと考える可能性。
- 4. 正解。電話による安否確認への回答は、リーダー看護師の直接的な役割ではありません。通常、こうした業務は医療ソーシャルワーカーや事務職員が行うか、情報管理部門が対応します。リーダー看護師は、患者の治療とケアの指揮監督に集中すべきです。正しくは:安否確認に関する問い合わせは、適切な担当者または部署へ案内する。選びやすい理由:患者家族への配慮も重要だと感じるため、対応すべきと考えるかもしれない。混同注意:患者の家族への対応も看護の一部と考えるが、リーダー看護師の直接業務ではない。
国試ポイント
救急外来のリーダー看護師の役割について、緊急時における優先順位と適切な業務範囲を理解しているかを問う問題です。直接的な医療提供と安全管理、スタッフマネジメントが主要な役割であり、それ以外の間接的な業務は他の職種や部署に委ねるべきという判断力が求められます。
混同注意
各選択肢は一見すると全て重要な役割に見えますが、「リーダー看護師」という立場と「緊急時」という状況を考慮し、最も優先すべき医療行為と安全確保に直結する業務、そして他の職種で代替可能な業務を区別する視点が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の状況下で、リーダー看護師が『行うべきではない』または『優先順位が低い』業務を判断できるか。
関連知識
トリアージ、災害医療、医療安全管理、チーム医療、多職種連携、医療倫理