上腕出血時の間接圧迫止血の部位はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
間接圧迫止血は、出血している部位よりも心臓に近い(中枢の)主要な動脈を体表から圧迫し、血流を遮断することで出血を止める方法です。上腕からの出血の場合、上腕動脈よりさらに中枢に位置する腋窩動脈を腋窩(脇の下)で圧迫することが最も効果的です。尺骨動脈と橈骨動脈は前腕の動脈であり、上腕からの出血に対しては末梢すぎるため不適切です。大腿動脈は下肢の動脈であり、上腕とは関係ありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。上腕からの出血に対する間接圧迫止血では、出血部位より心臓に近い(中枢の)主要な動脈を圧迫する必要があります。腋窩動脈は上腕動脈よりも中枢に位置しており、腋窩で圧迫することで上腕への血流を効果的に遮断し、止血することができます。
- 2. 尺骨動脈は前腕を走行する動脈であり、上腕からの出血に対しては末梢すぎるため、効果的な間接圧迫止血の部位としては不適切です。正しくは:上腕からの出血を止めるには、尺骨動脈ではなく上腕動脈よりも中枢に位置する腋窩動脈などを圧迫する必要があります。選びやすい理由:前腕にある主要な動脈であるため、血管を圧迫するという考えから選択肢として魅力的に見えるかもしれませんが、上腕の出血には対応できません。混同注意:手や前腕からの出血に対する直接圧迫止血の部位と混同しやすいかもしれません。
- 3. 大腿動脈は下肢の主要な動脈であり、上腕からの出血とは部位が全く異なるため、止血の対象とはなりません。正しくは:大腿動脈は、下肢からの出血時に間接圧迫止血の部位として考慮されます。選びやすい理由:体の中で最も太い動脈の一つであり、大量出血に対するイメージから連想されるかもしれませんが、部位の関連性がありません。混同注意:下肢の出血に対する止血部位と混同する可能性があります。
- 4. 橈骨動脈も前腕を走行する動脈であり、上腕からの出血に対しては末梢すぎるため、効果的な間接圧迫止血の部位としては不適切です。正しくは:上腕からの出血を止めるには、橈骨動脈ではなく上腕動脈よりも中枢に位置する腋窩動脈などを圧迫する必要があります。選びやすい理由:脈拍触知の部位としてよく知られており、血管を圧迫するという行動と結びつきやすいですが、上腕の出血には対応できません。混同注意:手や前腕からの出血に対する直接圧迫止血の部位と混同しやすいかもしれません。
国試ポイント
救急処置における止血法、特に間接圧迫止血の基本的な知識と、身体の主要な動脈の走行および適切な圧迫部位の理解を問う問題です。緊急時に適切な判断ができるかを評価します。
混同注意
直接圧迫止血と間接圧迫止血の適用状況や方法、さらには各動脈が支配する解剖学的範囲を混同しやすいです。また、異なる身体部位(例:下肢、頸部)からの出血に対する間接圧迫止血部位と混同する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
この問題で問われた知識を応用し、他の身体部位(例:大腿、頸部)からの出血に対する間接圧迫止血の適切な部位が選択できるかを確認しましょう。また、止血帯の使用に関する適応と禁忌、注意点についても学習を深めると良いでしょう。
関連知識
止血の基本原則(直接圧迫止血、間接圧迫止血、止血帯法)、主要動脈の解剖学的知識と触知部位(頸動脈、鎖骨下動脈、腋窩動脈、上腕動脈、大腿動脈、橈骨動脈など)、動脈性出血と静脈性出血の特徴と処置の違い。