低体温から回復するための生体の反応はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
体が低体温状態から回復しようとする際、体温を上昇させるために筋肉の不随意な収縮が起こり、これが震えとなって熱を産生します。これは熱産生を促進する重要な生体反応です。
選択肢ごとの解説
- 1. 汗をかくことは、体温が上昇した際に熱を放散して体温を下げるための生体反応であり、低体温からの回復時には適切ではありません。正しくは:発汗は体温が上昇した際に熱放散を促す反応であるため、低体温状態では抑制されます。選びやすい理由:発汗が体温調節機構の一部であるため、一般的に体温調節に関連する選択肢として選びやすい。混同注意:体温上昇時の熱放散反応
- 2. 正解。体が震えることは、筋肉の収縮による熱産生を促進し、低体温状態から体温を上昇させるための主要な生体反応です。選びやすい理由:低体温時に実際に観察される現象であり、直感的に正しいと判断しやすい。
- 3. 乳酸の蓄積は、嫌気性代謝が亢進した際に生じることが多く、低体温からの回復における直接的な体温調節反応ではありません。乳酸が蓄積すること自体が体温上昇の直接的な機序ではないです。正しくは:乳酸の蓄積は、例えば激しい運動による酸素不足など、嫌気性代謝の亢進によって起こる現象であり、体温調節の直接的な機序ではありません。選びやすい理由:運動や代謝亢進と関連するイメージがあるため、エネルギー産生と結びつけてしまいやすい。混同注意:全身状態の変化に伴う代謝産物の変化
- 4. 体の表面への血流が増加することは、皮膚からの熱放散を促進する反応であり、低体温からの回復時(体温上昇が必要な時)には抑制されるべき反応です。実際には皮膚血管は収縮し、熱放散を抑えます。正しくは:低体温状態からの回復時には、皮膚からの熱放散を抑えるために体の表面への血流は減少(皮膚血管収縮)します。選びやすい理由:血流が体温と関連が深いため、何らかの形で体温調節に関与すると考えやすい。また、赤ら顔などのイメージと混同しやすい。混同注意:体温上昇時の熱放散反応(皮膚血管拡張)
国試ポイント
体温調節機構における熱産生と熱放散のメカニズムを理解すること。
混同注意
熱放散を促す反応(発汗、皮膚血管拡張)と熱産生を促す反応(震え、非震え熱産生)の区別。
次に同じ論点が出たら
体温が低下している状況か、上昇している状況かを見極め、それぞれの状況で促進される生体反応(熱産生か熱放散か)を判断します。
関連知識
深部体温が低下すると、視床下部にある体温調節中枢が反応し、熱産生を亢進させ、熱放散を抑制する指令を出します。震えによる熱産生の他に、非震え熱産生として褐色脂肪組織での熱産生があります。また、皮膚血管収縮により熱放散を抑制します。