排便時の努責で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
排便時の努責では、声門を閉じて呼吸を止め(呼息位で呼吸が止まる)、腹筋の収縮により腹腔内圧を高めます。また、直腸壁の伸展による排便反射で内肛門括約筋は弛緩します(公式正答2・4)。直腸平滑筋は収縮し、外肛門括約筋は随意的に弛緩させます。
選択肢ごとの解説
- 1. 排便を促すため、直腸平滑筋は収縮します。直腸の蠕動運動によって便を肛門方向へ移動させます。正しくは:直腸平滑筋は収縮する。選びやすい理由:排便時にはリラックスする筋肉もあるため、直腸平滑筋も弛緩すると誤解するかもしれない。混同注意:直腸平滑筋の収縮と弛緩のメカニズムを混同すると誤答しやすい。
- 2. 正解。努責では声門を閉じて息をこらえ、呼吸が止まった状態で腹腔内圧を高めます。
- 3. 外肛門括約筋は意識的に弛緩させることで排便が可能になります。排便時には弛緩する必要があります。正しくは:外肛門括約筋は弛緩する。選びやすい理由:括約筋が便を保持するために収縮するというイメージから誤答しやすい。混同注意:内肛門括約筋と外肛門括約筋の機能を混同しやすい。
- 4. 正解。便塊が直腸に到達し直腸壁が伸展すると、排便反射によって内肛門括約筋は不随意に弛緩します。これにより、便が肛門管へ移動しやすくなります。正しくは:正しい。選びやすい理由:内肛門括約筋と外肛門括約筋の機能を混同しやすい。混同注意:内肛門括約筋は不随意筋であり、外肛門括約筋は随意筋であることの違いを理解していないと誤答しやすい。
- 5. 努責とは、息をこらえて腹筋に力を入れることで、腹腔内圧を上昇させる行為です。この圧上昇が便の排出を助けます。正しくは:腹腔内圧は安静時より上昇する。選びやすい理由:排便によるリラックス効果と勘違いする可能性がある。混同注意:努責の生理学的目的を理解していないと誤答しやすい。
国試ポイント
排便の生理学的メカニズム、特に努責時の身体反応(呼吸、腹腔内圧、各括約筋の動き)に関する正確な知識が問われています。内肛門括約筋と外肛門括約筋の機能の違いを明確に理解していることが重要です。
混同注意
内肛門括約筋と外肛門括約筋の収縮・弛緩、直腸平滑筋の動き、そして努責時の呼吸の状態と腹腔内圧の変化を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
排便困難な患者への看護介入として、どのような体位や呼吸法が有効か、具体的に考察できるか。
関連知識
排便反射、バルサルバ効果、自律神経系による消化管運動の調節、随意筋と不随意筋の違い。