車椅子による移送で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ティッピングレバーは、車椅子の前輪を軽く持ち上げて段差を乗り越えるために使用します。これにより、利用者に与える衝撃を軽減し、安全に段差をクリアできます。
選択肢ごとの解説
- 1. エレベーター内での方向転換は、狭い空間では危険が伴うため避けるべきです。転倒のリスクや、他の乗客との接触事故につながる可能性があります。通常は、後向きで入室し、前向きで退出するか、あるいは前向きで入室し、後向きで退出するかのどちらかで対応します。正しくは:エレベーター内では方向転換をせず、後向きで乗降するか、狭い場合は一旦外で向きを変えてから乗降します。選びやすい理由:スペースがあれば可能と考えてしまうかもしれませんが、安全を最優先すべきです。混同注意:エレベーターの広さや混雑状況によっては可能と感じるかもしれませんが、一般的な安全原則としては推奨されません。
- 2. 急な下り坂で車椅子を前向きに進めると、速度がつきやすく、介助者が車椅子を制御しにくくなります。これにより、転倒や転落のリスクが高まります。安全のためには、後ろ向きで下り、介助者が車椅子のスピードをコントロールできるようにします。正しくは:急な下り坂では、後ろ向きで車椅子を進め、介助者が腰を落とし、ゆっくりと後退しながら下ります。選びやすい理由:前向きの方が利用者が景色を見やすい、介助者が進行方向を見やすいといった理由から選んでしまいがちです。混同注意:前向きの方が介助者にとって視界が確保されやすいという考えから、誤って選ぶことがあります。
- 3. 正解。ティッピングレバー(転倒防止バー)は、車椅子の後方にある小さなレバーで、これを踏むことで車椅子の前輪が持ち上がりやすくなります。これにより、介助者は少ない力で安全に小さな段差を乗り越えることができます。利用者への衝撃も軽減されます。正しくは:この選択肢は適切です。混同注意:ティッピングレバーの役割を知らない場合、誤った選択肢を選んでしまう可能性があります。
- 4. 移乗する前には、利用者の足がフットレストに当たらないように、フットレストを上げておくか、横に開いておくのが適切です。フットレストが下がったままだと、利用者が足元に引っかかり、転倒する危険性があります。また、移乗時の邪魔になることもあります。正しくは:移乗する前にフットレスト(足のせ台)は上げるか、横に開いておきます。選びやすい理由:移動中や座っている間はフットレストが必要なので、その延長で移乗時も下ろしたままかと考えがちです。混同注意:移乗動作と移動動作の区別が曖昧だと、フットレストの操作を誤る可能性があります。
国試ポイント
車椅子移送における基本的な安全原則と、各部品の正しい使用方法を理解しているかが問われています。特に、エレベーターや坂道での操作、段差の乗り越え方、移乗時のフットレスト操作は重要です。
混同注意
各選択肢が、状況に応じて「正しい」操作と「誤った」操作が混在しているため、細部の理解が求められます。特に、下り坂での進行方向やフットレストの操作は間違いやすい点です。
次に同じ論点が出たら
車椅子操作の安全手順を複数問う応用問題や、具体的な症例における車椅子選択・操作の問題が出題される可能性があります。
関連知識
車椅子の種類と特徴、介助者の身体の使い方(ボディメカニクス)、利用者への声かけ、車椅子の点検方法、緊急時の対応。