患者の情報の取扱いについて正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では3・4のいずれも正解とされています。 患者さんの情報は極めてデリケートな個人情報であり、その利用・共有には常に厳格なルールが適用されます。利用目的が明確であっても活用は最小限に制限され(選択肢3)、他の医療機関との情報共有には原則として本人の同意が必要です(選択肢4)。看護師の守秘義務は保健師助産師看護師法に規定され、統計処理された情報から個人を特定することはできません。
選択肢ごとの解説
- 1. 看護師の守秘義務は、医療法ではなく保健師助産師看護師法第42条の2で規定されています。正しくは:看護師に課せられる守秘義務は保健師助産師看護師法によって定められている。選びやすい理由:医療従事者としての義務であり、法律で規定されているという点は正しいように思えるため、医療法と混同しやすい。混同注意:他の医療関連法規との区別が曖昧だと誤った選択をしてしまう可能性があります。
- 2. 個人情報を統計的に処理する目的は、個人が特定できないように匿名化し、傾向分析などに利用することにあります。適切に処理されていれば、個人を特定することはできません。正しくは:統計処理済みの情報から患者さん個人を識別することは通常できない。選びやすい理由:情報漏洩のリスクを考えると、どのような情報でも特定可能と考えてしまうことがあるかもしれない。混同注意:個人情報の保護とデータ活用のバランスに関する理解が不十分だと、匿名化の概念を誤解する可能性があります。
- 3. 正解。患者さんの情報はプライバシーに関わるため、利用目的が明確であっても、その活用は必要最小限に留められ、目的外利用は原則として許されません。適切な管理と保護が常に求められます。選びやすい理由:利用目的が明確なら活用は自由だと誤解する可能性も考えられる。混同注意:個人情報保護法や医療情報の取り扱いに関する法的・倫理的側面の理解が不十分だと、この選択肢が正しいと判断しにくいかもしれません。
- 4. 正解。患者さんの情報を他の医療機関と共有する場合、診療継続のために必要であっても、原則として患者さん本人の同意が必要です。これは個人情報保護の観点から重要です。選びやすい理由:診療継続のためには当然共有されるべきと考え、同意が不要だと誤解する可能性も考えられる。混同注意:医療連携における情報共有の必要性と、個人情報保護における同意原則のバランスについて理解ができていないと、誤った判断をしてしまうかもしれません。
国試ポイント
医療従事者として、患者さんの個人情報の保護と適切な取り扱いに関する法的・倫理的側面を正確に理解しているかが問われる問題です。特に守秘義務の根拠法と、情報共有・活用の原則について知識が求められます。
混同注意
医療法と保健師助産師看護師法の区別、統計情報と個人特定可能性、診療目的の情報共有と同意の要不要。
次に同じ論点が出たら
今後、ICT化が進む医療現場において、電子カルテ情報の共有やAIを用いたデータ分析など、新たな情報活用場面における倫理的・法的判断がより複雑になることが予想されます。常に最新のガイドラインや法令に準拠した知識を更新する必要があります。
関連知識
保健師助産師看護師法第42条の2(守秘義務)、個人情報保護法、医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス。