精神医療におけるピアサポーターの活動について正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
ピアサポーターは、自身の精神障害の経験を通して得た知識や知恵を活かし、他の当事者を支援する役割を担います。この活動は、支援を受ける側のエンパワメントに繋がるだけでなく、支援するピアサポーター自身の回復促進にも寄与するとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. ピアサポーターによる訪問活動は、支援の形態の一つとして広く行われています。これは、同じ経験を持つ者として当事者の生活の場に寄り添い、具体的なサポートを提供するために重要です。正しくは:自宅への訪問活動も認められています。選びやすい理由:一般的なボランティア活動では訪問に制限がある場合があるため、禁止されていると誤解する可能性がある。混同注意:ピアサポーターの活動範囲について、医療従事者のような厳格な制限があると誤解しやすい。
- 2. ピアサポーターの活動は、専門職の監督や連携のもとで行われることが一般的ですが、必ずしも常に専門職の同行が必須というわけではありません。自立的な活動も期待されています。正しくは:活動の状況に応じて専門職との連携は必要ですが、常に同伴が必須ではありません。選びやすい理由:精神医療の専門性が高いため、常に専門職の関与が必要だと考えるかもしれない。混同注意:専門職との連携と、常時同行の義務を混同しやすい。
- 3. 正解。ピアサポーター活動は、自身の経験を活かし他者を支援することで、自己肯定感の向上や社会とのつながりの強化に繋がり、自身の精神的健康の維持・回復に良い影響を与えると考えられています。選びやすい理由:他者の支援に徹するため、自身の回復とは無関係だと考える可能性。混同注意:支援者としての役割と、自己の回復という側面が別物だと捉えがち。
- 4. ピアサポーターの条件として、精神保健医療福祉サービスの利用経験は必須ですが、現在も利用中であるか否かは問われません。利用中であっても、回復の途上にありながら支援者として活動することは可能です。正しくは:精神保健医療福祉サービスの利用を終えていることは条件ではありません。選びやすい理由:支援者である以上、自身のサービス利用は「卒業」しているべきだと考えるかもしれない。混同注意:精神障害からの「回復」の定義と、サービスの「利用終了」を混同しやすい。
- 5. 正解。ピアサポーターの核心的な役割は、自身の精神障害の経験を共有し、共感に基づいた支援を提供することです。これにより、当事者は孤立感の軽減や希望を見出すことができます。選びやすい理由:専門的な知識が主体だと誤解する可能性。混同注意:専門職の支援内容とピアサポートの独自性を混同しやすい。
国試ポイント
ピアサポーターの役割と活動の特性について理解しているか。特に、専門職との違いや、当事者としての経験がどのように活かされるかを問う問題。
混同注意
ピアサポーターの役割と、医療従事者やボランティア活動の役割との区別。また、ピアサポーター自身の回復段階やサービス利用状況に関する誤解。
次に同じ論点が出たら
ピアサポーターの具体的な活動事例や、専門職との連携のあり方、倫理的課題について深く理解を深める必要がある。
関連知識
精神障害者支援における「リカバリー」の概念、当事者研究、WRAP(Wellness Recovery Action Plan)、地域移行支援、就労支援。