正常な性周期である健常女性の10週間の基礎体温を図に示す。直近の排卵日はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
基礎体温は排卵に伴って黄体ホルモンが分泌されることで約0.3~0.5℃上昇し、高温期に入ります。したがって、④の直前の体温が最も低く、そこから上昇に転じている点が排卵日(低温期の最終日またはその翌日)と判断されます。下図のグラフから、④の直前の日に体温が最低点を示し、そこから上昇していることから、④が直近の排卵日と推測されます。
選択肢ごとの解説
- 1. ①の時点では基礎体温の低下が認められず、低温期が継続しているため排卵日とは考えられません。排卵は通常、低温期の終わりに起こります。正しくは:排卵日は基礎体温が最も低くなった日か、その翌日に起こるとされるため、体温が上昇し始める前の低温期の最終日が排卵日と推測されます。選びやすい理由:グラフの初期段階のポイントであるため、直近の排卵日という設問文の意図から外れる可能性があります。混同注意:低温期が続いているポイントであり、排卵に伴う体温変化の前段階と誤解する可能性があります。
- 2. ②は基礎体温が上昇し始めた後の高温期に相当するため、排卵日ではありません。排卵は高温期に入る直前に起こります。正しくは:排卵は低温期から高温期への移行期に起こるため、この時点で体温が上昇している場合は排卵済みと考えられます。選びやすい理由:体温が低い状態から変化しているように見えるため、排卵が起こりつつあると誤解する可能性がありますが、すでに上昇過程です。混同注意:低温期から高温期への変化のポイントとして捉えがちですが、すでに体温が上昇傾向にあるため排卵日ではありません。
- 3. ③は高温期が継続している期間にあたり、排卵はすでに終わっています。排卵日を特定する基準には合致しません。正しくは:この時点では明確な体温の下降が確認できず、高温期が持続していると解釈できるため、排卵日はもっと前の時点です。選びやすい理由:グラフの中央付近にあるため、漠然と排卵を連想する可能性もゼロではありませんが、体温パターンは排卵後を示しています。混同注意:高温期の中間点であり、排卵後の黄体期に相当するため、排卵日と混同することはありません。
- 4. 正解。基礎体温は排卵とともに黄体ホルモンが分泌され、約0.3〜0.5℃上昇し、高温期に入ります。したがって、④の直前の体温が最も低く、そこから上昇に転じているポイントは、排卵日(低温期の最終日またはその翌日)として最も適切です。正しくは:④の時点では基礎体温が低温期から高温期へ移行していることが明確に示されています。排卵は通常、基礎体温が最も低い日かその翌日に起こり、その後体温が上昇し高温期に入ります。したがって、この直前の体温が最も低い日、もしくは上昇に転じる日が排卵日と推定されます。選びやすい理由:排卵日は体温が上昇した日ではなく、体温が最も低い日またはその翌日であるため、直後の体温上昇の始まりと見誤る可能性がありますが、選択肢④は排卵に伴う体温変化の直前(低温期の最終日)を示していると解釈されます。混同注意:体温が上昇しきった時点を排卵日と誤解することがありますが、排卵は体温上昇の開始点、すなわち低温期の最終日に起こります。
- 5. ⑤は次の生理周期の低温期に相当し、すでに高温期が終了し、再び基礎体温が低下しているため、排卵日ではありません。これは次の周期の始まりを示しています。正しくは:⑤は高温期から低温期への移行点、つまり生理が開始し、次の周期が始まった時期と判断できるため、排卵日ではありません。選びやすい理由:体温が下降しているため、何らかのホルモン変化が起きていると考えるかもしれませんが、これは生理開始と関連する変化です。混同注意:体温の大きな変動点として目を引くかもしれませんが、これは排卵後の高温期が終わり、生理が来るタイミングです。
国試ポイント
基礎体温の変化パターンと排卵日の関連を理解しているかが問われる。特に、排卵は体温上昇が始まる直前(低温期の最終日)に起こることを正確に把握している必要がある。
混同注意
体温が上昇しきった時点を排卵日と誤解したり、生理が来た時点と排卵日を混同したりすることがある。基礎体温の二相性(低温期と高温期)とその切り替わりの意味を正確に理解する必要がある。
次に同じ論点が出たら
グラフ全体を見て、低温期と高温期が明確に分かれているかを確認し、それぞれの移行点を注意深く観察する。特に、体温が最低点を示し、そこから上昇に転じる日を特定する。
関連知識
性周期のホルモン変動(エストロゲン、黄体ホルモン)、卵胞期、黄体期、月経、基礎体温の測定方法とその意義。