下垂体腺腫について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
下垂体腺腫の外科的治療では、経鼻的経蝶形骨洞法が標準的なアプローチとして広く採用されています。これは、鼻腔から蝶形骨洞を通り、下垂体に到達する方法で、脳に直接触れることなく腫瘍を切除できるため、患者への負担が少ないという利点があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 下垂体腺腫は下垂体から発生する腫瘍であり、褐色細胞腫は副腎髄質から発生する腫瘍であるため、関連がありません。最も多く見られる下垂体腺腫はプロラクチン産生腺腫です。正しくは:最も多く見られるのはプロラクチン産生腺腫である。選びやすい理由:「最も多い」という記述に注目してしまうが、腫瘍の種類が下垂体腺腫ではない点が誤り。混同注意:他の内分泌腫瘍(褐色細胞腫、副甲状腺腺腫など)と混同しやすい。
- 2. 下垂体腺腫はトルコ鞍内に発生し、腫瘍が増大するとトルコ鞍を内側から圧迫・破壊するため、トルコ鞍は拡大することが一般的です。狭小化することは通常ありません。正しくは:トルコ鞍の拡大を認める。選びやすい理由:トルコ鞍という部位の名称が正しいので、変化の方向性を見誤る可能性がある。混同注意:画像診断における腫瘍による骨変化の方向性(拡大か狭小化か)を逆に覚えてしまう可能性がある。
- 3. 下垂体腺腫が視交叉を圧迫することで生じる典型的な視野障害は、両耳側半盲です。同名半盲は、視交叉より中枢側の視路障害で起こります。正しくは:特徴的な視野障害として両耳側半盲が生じる。選びやすい理由:視野障害の種類は複数あり、どれがどの病態に該当するか混乱しやすい。混同注意:同名半盲と両耳側半盲、あるいは他の視野障害(四半盲など)との鑑別が曖昧になりがち。
- 4. 正解。経鼻的経蝶形骨洞法(Transsphenoidal approach)は、頭蓋骨を開くことなく鼻腔と蝶形骨洞を経由して下垂体に到達するため、低侵襲であり、下垂体腺腫の標準的な外科治療として広く用いられています。選びやすい理由:選択肢の記述が具体的かつ正確であるため、正しいと判断しやすい。混同注意:開頭術などの他の脳外科手術と混同する可能性も考えられるが、下垂体腺腫の特性上、経鼻的アプローチが重要。
国試ポイント
下垂体腺腫の病態生理、主要な症状(特に内分泌症状と視覚障害)、診断方法、および治療法(特に外科的治療の術式)に関する知識が問われています。各選択肢の誤りがどこにあるかを正確に理解することが重要です。
混同注意
他の内分泌疾患に伴う腫瘍の種類、脳腫瘍による視野障害の種類、画像診断における骨変化の鑑別などが混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
下垂体腺腫の患者指導において、術後の合併症や注意点、ホルモン補充療法の必要性について説明できるか。
関連知識
下垂体の解剖生理、視路の解剖、内分泌ホルモンの作用と分泌異常による症状、脳神経外科手術のアプローチ。