精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉による入院で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
精神保健福祉法では、患者さんの人権保護の観点から、すべての入院形態において、患者さんやその代理人が退院請求や処遇改善請求を行うことができると定められています。特に任意入院は患者さんの意思に基づく入院であるため、処遇改善請求の権利は明確に保証されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 応急入院は、急速な精神状態の悪化により入院の必要性が高く、家族などの同意が得られない場合に、精神保健指定医1名の診察に基づき72時間に限って行われる入院形態です。保護者等の同意は不要です。正しくは:応急入院は、保護者等の同意がなくても、精神保健指定医1名の診察があれば実施可能です。選びやすい理由:緊急性が高いため、家族の同意は不要と感じるが、患者の保護を考えると家族の関与が必要と思われがち。混同注意:医療保護入院と混同し、家族等の同意が必要だと誤解しやすい。
- 2. 正解。精神保健福祉法により、任意入院の患者は退院請求や処遇改善請求を行う権利が保証されています。これは、患者の意思に基づく入院形態であり、その権利が最大限尊重されるためです。選びやすい理由:権利が制限されている他の入院形態と比べて、任意入院では請求権がより明確に認められている点を理解しているかが問われる。混同注意:すべての入院形態で処遇改善請求が可能であると誤解すること。
- 3. 緊急措置入院は、自傷他害のおそれがあり緊急を要する場合に、精神保健指定医1名の診察で72時間以内に行われる入院です。2名の精神保健指定医の判断が必要なのは措置入院の際です。正しくは:緊急措置入院は、精神保健指定医1名の判断で実施されます。選びやすい理由:措置入院と緊急措置入院の要件を混同しやすい。どちらも人権制限が大きいため、厳しい条件が必要だと考えがち。混同注意:措置入院と緊急措置入院の精神保健指定医の人数要件を混同しやすい。
- 4. 措置入院には時間制限がなく、自傷他害のおそれがなくなるまで入院が継続されます。72時間という期間は、応急入院や緊急措置入院の期限に関するものです。正しくは:措置入院は、自傷他害のおそれがなくなるまで継続される入院形態であり、期間の定めはありません。選びやすい理由:緊急性の高い他の入院形態の期間と混同しやすい。特に緊急措置入院の72時間と間違えやすい。混同注意:応急入院や緊急措置入院の期間と混同しやすい。
国試ポイント
精神保健福祉法における各種入院形態(任意入院、医療保護入院、措置入院、緊急措置入院、応急入院)の要件、期間、患者の権利(退院請求・処遇改善請求)について正確に理解しているかが問われる。特に、それぞれの入院形態で必要な医師の数、同意の有無、期間、請求権の行使条件を区別することが重要です。
混同注意
各入院形態の名称と要件、期間、必要な医師の人数、家族等の同意の要不要が複雑であり、特に「緊急」や「応急」といった言葉がつく入院と、通常の措置入院や医療保護入院の条件を混同しやすい。また、患者の権利として退院請求と処遇改善請求があるが、それぞれの入院形態でどのように行使できるかの違いも混同の元となる。
次に同じ論点が出たら
各入院形態の具体的なケーススタディを提示し、どの入院形態が適切か、またその際患者にどのような権利があるかを判断させる問題。
関連知識
精神保健福祉法第37条(退院請求等)、第38条の2(処遇改善請求)、第32条(任意入院)、第33条(医療保護入院)、第36条(応急入院)、第37条(緊急措置入院)、第29条(措置入院)などの条文内容。