死後の処置で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
死後硬直が始まる前に義歯を装着することで、故人の方の生前の顔貌を保ち、口元の変形を防ぐことができます。これはご遺族の感情への配慮としても重要であり、適切な死後処置の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 死後硬直が進行する前に、頭部の冷却は通常行いません。顔貌の変形を避けるため、適切な位置に頭部を保持することはありますが、冷却が必須とは限りません。体温の維持は不要であり、顔色を良く見せる目的で顔を整えることはありますが、頭部の冷却は一般的に行われません。正しくは:頭部に枕を当て、顔貌を整える。選びやすい理由:顔色を良く保つために冷却を想像するかもしれませんが、死後処置の目的とは異なります。混同注意:生前の発熱時対応と混同しやすい。
- 2. 正解。死後硬直が始まる前に義歯を装着することで、生前の顔貌を保ち、口元が不自然になるのを防ぐことができます。これはご遺族への配慮として重要な処置です。正しくは:変更なし
- 3. 排泄物の漏出を防ぐため、肛門など開口部に詰めるのは青梅綿を外側、その奥に脱脂綿を詰めるのが一般的です。青梅綿は脱脂綿よりも吸水性が高く、形状保持にも優れているため、漏れを防ぐ効果が高いからです。青梅綿と脱脂綿の順序が逆転しています。正しくは:肛門には、まず脱脂綿を詰め、その上から青梅綿を入れる。選びやすい理由:詰める材料は正しいので、順序が正しいか見落としやすい。混同注意:脱脂綿と青梅綿の特性と詰める順序を混同しやすい。
- 4. 和装の死装束では、襟は左前(向かって右が上)に合わせるのが伝統的な作法です。これは、生きている人が着る場合とは逆で、「左前」が死者の着物とされています。右前は生きている人が着る際の作法です。正しくは:和装の更衣の場合、襟は左前に合わせる。選びやすい理由:普段着の和装の作法と混同しやすい。混同注意:和装の右前と左前の意味を混同しやすい。
国試ポイント
死後の処置に関する基本的な知識と、その根拠を理解しているかが問われます。特に、遺族への配慮や身体の尊厳保持といった倫理的な側面も含まれます。
混同注意
生前の看護ケアや一般生活の習慣と、死後の特別な処置を混同しやすい点が狙われやすいです。特に、和装の襟合わせや物品を詰める順序などは、細かい知識が求められます。
次に同じ論点が出たら
この問題で扱われている各処置の目的と、それがなぜそのように行われるのか、背景にある倫理的・医学的根拠を深く理解できているかを確認する。さらに、他の開口部(鼻腔、耳、膣)への処置についても知識を広げる。
関連知識
死後の身体変化(死後硬直、屍斑、腐敗など)、エンゼルケアの目的と内容、ご遺体からの感染予防、遺族ケアの基本。