コミュニケーションの方法として筆談が適しているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
構音障害は、発語に関わる筋肉や神経の障害により、言葉を明瞭に発音することが困難な状態ですが、言語の理解や思考、文字の読み書きの能力は通常保たれています。そのため、口頭でのコミュニケーションが難しい場合でも、文字を介した筆談は効果的な代替手段となります。一方、失語症は脳の言語中枢の損傷により、言語の理解、表出、読み書きなどのいずれか、または全てに障害が生じるため、筆談も困難な場合が多いです。
選択肢ごとの解説
- 1. 全失語の場合、言語理解も表出も広範囲に障害されているため、筆談だけでなく口頭でのコミュニケーションも困難です。正しくは:言語理解と表出の両方に重度の障害があるため、筆談は困難です。選びやすい理由:一見すると全てのコミュニケーションが困難なように思えるが、筆談も含む。混同注意:失語症の種類とそれぞれの特性を混同する可能性。
- 2. 正解。構音障害は、言語の理解や表現の能力(言語野の機能)は保たれていますが、発語に関わる器官の運動機能に問題があるため、文字を用いた筆談は有効なコミュニケーション手段となります。正しくは:(正答のため修正不要)混同注意:失語症と構音障害の違いが曖昧だと誤解釈する可能性。
- 3. 運動性失語(ブローカ失語)では、発語の流暢性が障害されますが、文字を書くことにも困難を伴う場合があります。また、言語理解は比較的保たれていますが、文字による表現能力も障害されることが多いです。正しくは:発語だけでなく書字にも障害があるため、筆談は限定的です。選びやすい理由:発語が困難なため筆談が有効と思われがちだが、書字も障害される。混同注意:運動性失語における書字障害の有無を理解していないと誤る。
- 4. 感覚性失語(ウェルニッケ失語)では、他者の言葉の理解が困難であり、自分の発する言葉も意味をなさないことが多いです。文字の理解も障害されるため、筆談は適切ではありません。正しくは:言語理解自体が障害されているため、筆談は困難です。選びやすい理由:発語は流暢なため一見筆談が有効と思われがちだが、理解が困難。混同注意:感覚性失語における言語理解の障害の重要性を認識していない場合。
国試ポイント
失語症と構音障害の違いを正確に理解し、それぞれの病態においてどのようなコミュニケーション手段が適切かを判断する能力が問われています。特に、書字能力の有無が筆談適応の重要な判断基準となります。
混同注意
失語症(全失語、運動性失語、感覚性失語)と構音障害の症状とコミュニケーション障害の性質。
次に同じ論点が出たら
各病態における非言語的コミュニケーション(ジェスチャー、絵カードなど)の適応についても検討できるか。
関連知識
失語症の種類(ブローカ失語、ウェルニッケ失語、全失語など)とその特徴、構音障害の原因と種類。