ヒトパピローマウイルス〈HPV〉検査の説明で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ヒトパピローマウイルス(HPV)検査は、子宮頸部から綿棒などで採取した細胞を用いて、HPVのDNAが存在するかどうかを検出する検査です。これにより、将来的に子宮頸がんを引き起こす可能性のある高リスク型のHPV感染の有無を調べます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。HPV検査は、子宮頸部から細胞を採取し、その中に高リスク型HPVのDNAが存在するかどうかを調べます。これは、将来の子宮頸がんのリスクを評価するために行われる一般的な方法です。選びやすい理由:HPV検査の基本的な手技を正しく説明しているため、知識があれば適切だと判断できます。混同注意:子宮頸がん検診(細胞診)の細胞採取方法と同じであるため、混同されることは少ないでしょう。
- 2. HPVワクチンはHPV感染を予防するものですが、ワクチン接種者であっても、すでに感染しているHPVやワクチンでカバーされていない型のHPVに感染する可能性があり、子宮頸がんになるリスクがゼロになるわけではありません。そのため、ワクチン接種の有無に関わらず、スクリーニングの対象となります。正しくは:HPVワクチンを接種した方にも、接種していない方にもHPV検査は行われます。選びやすい理由:HPVワクチン接種によりHPV感染リスクが低下するため、検査の必要性が低いと誤解する可能性があります。混同注意:ワクチン接種後の子宮頸がん検診の間隔が延長される場合があることと、検査自体が不要になることとの混同。
- 3. HPV検査が陽性であっても、直ちに子宮頸がんと診断されるわけではありません。HPV感染は非常に一般的であり、多くの場合、自然に排除されます。持続感染した場合に細胞異形成を経てがんへと進行する可能性があるため、陽性であれば精密検査や経過観察が必要となります。正しくは:結果が陽性であれば、直ちに子宮頸がんと診断されるのではなく、精密検査や経過観察が必要となります。選びやすい理由:HPVが子宮頸がんの原因であるという知識から、陽性イコールがんであると短絡的に考えてしまう可能性があります。混同注意:HPV陽性が子宮頸がんのリスク因子であることと、子宮頸がんそのものであることとの混同。
- 4. 現在の標準的なHPV検査は、ウイルスのDNAを検出する「HPV-DNA検査」が主流であり、「HPV抗原検査」は一般的ではありません。抗原検査はウイルスの表面タンパク質を検出する方法ですが、子宮頸がんスクリーニングにおいてはDNA検査がより感度・特異度が高いとされています。正しくは:HPV-DNA検査が主に実施されます。選びやすい理由:他の感染症検査で抗原検査が用いられることがあるため、HPV検査でも同様の方法があると想像してしまう可能性があります。混同注意:HPV-DNA検査とHPV抗原検査の違い。また、他の感染症における抗原検査の知識との混同。
国試ポイント
HPV検査の目的、対象、検査方法、および検査結果の解釈について正確に理解することが重要です。
混同注意
HPV検査と子宮頸がん検診(細胞診)は併用されることが多いですが、異なる検査です。HPV検査はウイルスの有無を調べ、細胞診は細胞の異形成を調べます。また、HPV陽性=子宮頸がんではありません。
次に同じ論点が出たら
次回同様の問題が出た際は、HPV検査の「目的(高リスクHPV感染の検出)」、「対象(子宮頸がんリスクのある女性)」、「採取部位(子宮頸部)」、「検出対象(HPV-DNA)」、「結果の解釈(陽性でも即座に癌ではない)」に注目して判断します。
関連知識
HPVワクチンは子宮頸がんの主要な原因であるHPV感染を予防します。HPVワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診は必要です。HPVは性感染症の一種であり、コンドームはHPV感染を完全に防ぐものではありません。