職員数が300人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
労働安全衛生法は、労働者の安全と健康の確保を目的とした法律です。選択肢1の「ストレスチェック」は、従業員50人以上の事業場に対して年に1回実施することが同法により義務付けられています。病院の職員数が300人であるため、この義務の対象となります。他の選択肢は、労働基準法に規定されている内容であり、労働安全衛生法の規定ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。労働安全衛生法第66条の10に基づき、事業者は労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期的にストレスチェック(心理的な負担の程度を把握するための検査)を行うことが義務付けられています。従業員50人以上の事業場が対象となるため、300人の病院はこの要件を満たします。
- 2. 労働基準法では、8時間を超える勤務に対し1時間以上の休憩を義務付けていますが、これは夜勤に限定されるものではなく、また労働安全衛生法ではなく労働基準法の規定です。労働安全衛生法には夜勤に特化した休憩時間の規定はありません。正しくは:労働基準法第34条により、労働時間が8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与えなければならない。選びやすい理由:休憩時間の確保は重要であり、夜勤という過酷な労働条件から正しいように思える。混同注意:労働基準法と労働安全衛生法の区別。労働時間に関する規定は労働基準法が主である。
- 3. これは労働基準法第68条に規定されている「生理休暇」に関する内容であり、労働安全衛生法ではなく労働基準法の規定です。また、休暇の申請はできますが、この規定は労働安全衛生法には含まれません。正しくは:労働基準法第68条に基づき、使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。選びやすい理由:女性看護師が多い職場において、生理に関する配慮は重要に見えるため。混同注意:労働基準法と労働安全衛生法の区別。女性労働者の保護に関する規定は労働基準法が主である。
- 4. これは労働基準法第66条の「妊産婦の危険有害業務の就業制限」および「時間外労働、休日労働、深夜業の制限」に関する内容であり、労働安全衛生法ではなく労働基準法の規定です。正しくは:労働基準法第66条に基づき、使用者は、妊産婦が請求した場合においては、時間外労働をさせてはならない。選びやすい理由:妊婦の保護は非常に重要であり、当然の権利のように思えるため。混同注意:労働基準法と労働安全衛生法の区別。妊産婦の保護に関する規定は労働基準法が主である。
国試ポイント
労働安全衛生法と労働基準法の内容の違い、特に事業者による健康管理の義務について問う問題です。ストレスチェック制度の具体的な要件(対象事業場、実施頻度)を理解しているかが重要となります。
混同注意
労働基準法に定められている労働時間、休憩、生理休暇、妊産婦保護に関する規定と、労働安全衛生法に定められている健康診断やストレスチェックなどの安全衛生管理に関する規定が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、まず『どの法律に規定されている内容か』を明確に識別し、次にその法律が『何を目的とし、具体的にどのような義務を事業者に課しているか』を詳細に確認することが重要です。特に人数要件や実施頻度など、具体的な数値にも注意が必要です。
関連知識
労働安全衛生法の目的、産業医の選任義務、健康診断の義務、特定業務従事者への健康診断、過重労働者への面接指導など。労働基準法の労働時間、休憩、休日、深夜業、年次有給休暇、妊産婦保護、育児介護休業法との関連。