精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に定められている隔離について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
精神保健福祉法第37条および関連する厚生労働省のガイドラインに基づき、隔離を含む行動制限は、その開始、継続、解除に関して、日時、理由、患者の状態などを診療録に詳細に記録することが義務付けられています。これは、患者の権利擁護と医療の適正性を担保するために不可欠な手続きです。
選択肢ごとの解説
- 1. 隔離の必要性や状況は、開始時および継続的に患者に説明する必要があります。解除時に初めて説明するのでは不十分です。正しくは:隔離の必要性や状態について、開始時および継続的に患者に説明する。選びやすい理由:患者への説明は重要であるため、一見正しく見えるかもしれませんが、タイミングが限定的です。混同注意:患者の権利としての情報提供と、行為の適切な説明のタイミング。
- 2. 正解。精神保健福祉法とその関連ガイドラインでは、患者の隔離を含む行動制限について、開始日時、理由、解除日時などを診療録に詳細に記録することが義務付けられています。これは患者の安全確保と医療の透明性を保つ上で極めて重要です。
- 3. 隔離は通常、個室で行われ、複数の患者を同時に入室させることは原則として認められていません。これは患者のプライバシー保護と安全確保のためです。正しくは:隔離は原則として個室で行い、複数の患者を同時に入室させることはしない。選びやすい理由:病室のような感覚で、複数人が入れるのではないかと思ってしまうかもしれません。混同注意:通常の病室と隔離室の機能や目的に関する混同。
- 4. 隔離の開始判断は、患者の状態を直接把握している精神科医が行います。行動制限最小化委員会は、行動制限の適正化や倫理的な側面を検討・評価する役割を持ちますが、個別の患者に対する緊急の開始判断を行う機関ではありません。正しくは:隔離の開始は、患者の状態を診察した精神科医が判断する。行動制限最小化委員会は、行動制限全体の適正化を検討・評価する。選びやすい理由:行動制限に関する委員会なので、判断にも関わると思ってしまうかもしれません。混同注意:行動制限の判断主体(医師)と、その適正化を評価する委員会(行動制限最小化委員会)の役割分担。
国試ポイント
精神科における行動制限(隔離、身体拘束)に関する基本的な法的・倫理的知識、特にその実施要件と記録義務について問われています。具体的な状況における看護師の役割も関連知識として重要です。
混同注意
隔離の判断主体、説明のタイミング、記録内容、行動制限最小化委員会の役割などが混同されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
隔離や身体拘束の要件(緊急性、一時性、最小限の原則)、記録項目、家族への説明義務、解除基準について、さらに詳細に問われる可能性があります。また、精神科看護師の倫理的判断も重要になります。
関連知識
精神保健福祉法、精神科病院入院診療計画、行動制限最小化指針、身体拘束と隔離の違い、患者の権利擁護。