生後1か月の乳児健康診査の際、外国籍の両親から子どもの予防接種について質問があった。父親は長期に日本で就労するため、子どもは定期予防接種を受けることができる。両親は「日本語が難しく、予防接種のスケジュールがよく分からない」と看護師に言った。看護師の対応で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
外国籍の両親が日本語の難しさから予防接種のスケジュールを理解できないと訴えているため、彼らが理解できる言語で作成されたパンフレットを提供することが、最も直接的かつ効果的な情報提供方法です。これにより、両親は自宅で時間をかけて内容を確認し、理解を深めることができます。
選択肢ごとの解説
- 1. 予防接種のスケジュールは日本国内の医療機関で管理されるものであり、大使館が直接的な情報提供やスケジューリングの支援を行うことは一般的ではありません。両親は日本での予防接種について困っており、直接的な情報提供やサポートが求められます。正しくは:日本での予防接種に関する情報提供や支援を直接行うべきです。選びやすい理由:外国籍の両親という点に注目すると、母国の機関が適切だと誤解する可能性があります。しかし、これは日本国内での医療問題です。混同注意:日本での予防接種に関する困りごとに対して、母国の機関への相談は問題解決に直結しないため、適切な対応とは言えません。
- 2. 両親はすでに日本語が難しいと訴えており、医療用語の学習を促すことは、彼らの現在の困りごとを解決する直接的な方法ではありません。早急な情報提供と支援が必要です。正しくは:言語の壁があることを認識し、両親が理解できる方法で情報提供を行うべきです。選びやすい理由:長期的に見れば日本語学習は役立つかもしれませんが、現時点での緊急の課題(予防接種スケジュール理解)には対応していません。混同注意:日本語学習は長期的な課題であり、緊急の医療情報提供には不向きです。患者の現状のニーズに応えることが重要です。
- 3. 地区担当の保健師は多文化共生支援を含め、地域住民への健康支援を行っていますが、その場で情報提供できる看護師が、さらに電話相談を提案するだけでは直接的な解決には繋がりません。まずはその場で、可能な範囲で対応を試みるのが適切です。正しくは:保健師との連携も選択肢ですが、まず看護師自身が直接、理解可能な情報提供を試みるべきです。必要に応じて多言語対応の情報を探し、提示します。選びやすい理由:保健師は地域の健康支援の専門家であるため、一見適切な対応に思えます。しかし、その場でできる直接的な支援をせず、ただ丸投げするのは適切ではありません。混同注意:保健師への相談自体は間違いではありませんが、看護師がその場で何もせず、ただ他の専門家へ丸投げするだけでは、患者の困りごとに対する迅速な対応とは言えません。
- 4. 正解。両親が日本語を理解するのが難しいと訴えているため、彼らが理解できる言語で書かれた予防接種のパンフレットを提供することは、彼らが情報を得る上で最も直接的かつ効果的な方法です。視覚情報も加わるため、理解を深める助けになります。正しくは:両親が理解できる言語で情報を提供することは、言語の壁を乗り越えて必要な情報を届けるための最善策です。選びやすい理由:他の選択肢も一見すると関連性があるように見えますが、この選択肢が最も直接的に両親の訴え(日本語が難しい、スケジュールが分からない)に対応しています。混同注意:多言語対応の資料は、日本語でのコミュニケーションが困難な外国人に対して、必要な情報を提供するための基本かつ最も有効な手段です。具体的な情報が書かれているため、漠然とした相談より効果的です。
国試ポイント
外国人患者への看護対応におけるコミュニケーション支援と情報提供の重要性。
混同注意
他の選択肢も外国人への対応として考えられなくはないが、最も直接的かつ効果的な手段が問われている点で、情報提供の具体的手段が鍵となる。
次に同じ論点が出たら
多言語パンフレットがない場合は、医療通訳サービスの手配や、指差しボードなどの視覚的補助具を用いた説明も検討する必要がある。また、次回以降も継続的なサポート体制をどう構築するかを考える。
関連知識
外国人患者への情報提供には、多言語対応の資料の活用、医療通訳の利用、やさしい日本語の使用などがあります。予防接種は乳児の健康を守る上で非常に重要であり、適切な情報提供が不可欠です。