成人に自動体外式除細動器〈AED〉を使用する際の電極パッドの貼付で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
AEDの電極パッドを適切に貼付するためには、皮膚が清潔で乾燥していることが重要です。発汗しているとパッドが密着せず、除細動効果が低下したり、スパークによる熱傷のリスクが高まったりするため、貼付前に汗を拭き取る必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 成人には成人用の電極パッドを使用することが必須です。小児用パッドは電極面積が小さく、通電エネルギーも低めに設定されているため、成人に対しては効果的な除細動が行えません。正しくは:成人には成人用の電極パッドを使用する。選びやすい理由:緊急時であり、手元に小児用パッドしかない場合、使わないよりはマシと考えてしまうかもしれないが、効果が期待できない。混同注意:小児用パッドはエネルギーが低いので、成人に使用すると効果が薄いという基本的な知識が不足していると誤って選択する可能性がある。
- 2. 電極パッドは、除細動の効果を最大限にするため、心臓を挟むように配置します。具体的には、右前胸部(鎖骨下)と左側胸部(乳頭よりやや下、腋窩中央線付近)に配置するのが一般的です。縦に並べるだけでは心臓に十分な電流が流れません。正しくは:右前胸部と左側胸部に配置し、心臓を挟み込むようにする。選びやすい理由:AEDのパッド貼付位置の知識が曖昧だと、心臓の近くであればよいと考えてしまいがち。混同注意:標準的なパッド貼付位置(右前胸部と左側胸部)を正確に覚えていないと、誤った配置を選んでしまう可能性がある。
- 3. 正解。電極パッドは皮膚に密着させることで、効果的に電流を流すことができます。発汗しているとパッドが皮膚にしっかりと密着せず、電流が流れにくくなるだけでなく、スパーク(火花)や熱傷の原因にもなりうるため、貼付前に水分を拭き取ることが極めて重要です。正しくは:正しい選択肢のため修正不要。選びやすい理由:緊急時で焦っていると、拭き取る手間を省いてしまうかもしれないが、これは除細動の成功率に直結する重要な手順である。混同注意:皮膚の状態が除細動効果に影響を与えるという認識が低いと、重要性を見落とすことがある。
- 4. 経皮吸収型テープ剤の上に電極パッドを貼ると、薬剤やテープが電流の流れを妨げたり、発火・熱傷のリスクを高めたりする可能性があります。また、テープ剤に含まれる薬剤によっては、通電により急激に吸収され、過剰な薬効を示す危険性もあります。そのため、貼付部位にテープ剤がある場合は、剥がしてからパッドを貼る必要があります。正しくは:経皮吸収型テープ剤が貼付されている場合は剥がしてからパッドを貼る。選びやすい理由:緊急時であり、テープ剤を剥がす時間を惜しんでしまうかもしれないが、安全と効果のために必要な手順である。混同注意:皮膚の上の異物が電流の流れや安全性に与える影響について深く理解していないと、見過ごしてしまうことがある。
国試ポイント
AEDの適切な使用方法、特に電極パッドの貼付位置と皮膚の状態の確認は、看護師国家試験で頻出の重要ポイントです。救命処置の基本知識として、正しい手順と注意点を理解しておく必要があります。
混同注意
緊急時の状況判断と、最適な処置を行うための知識が問われます。特に、皮膚の状態(汗、貼付物)が除細動の効果と安全性にどのように影響するかを理解しているかが重要です。
次に同じ論点が出たら
傷病者の発見からAED装着までの迅速な判断と行動。AED作動後の心肺蘇生の継続。病院搬送までの情報収集と伝達。
関連知識
AEDの操作手順全般(電源投入、音声指示に従う、ショックボタンを押すタイミング、心肺蘇生との連携)、小児用AEDの使用基準、ペースメーカー装着者への対応。