保護者による子どもへの虐待に対する外来の看護師の対応で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
児童虐待が疑われる状況では、子どもや保護者の言動、身体所見、来院時の様子などを客観的かつ詳細に記録することが極めて重要です。この記録は、その後の児童相談所への通告や関係機関との連携、支援計画立案の基礎資料となります。正確な記録がなければ、適切な支援や保護措置を講じることが困難になるため、看護師の重要な役割の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 児童虐待が疑われる状況では、子どもの安全確保が最優先されます。保護者の同意が得られない場合でも、身体的な確認が必要と判断されれば、児童相談所への通告と連携し、必要な観察を実施することが求められます。正しくは:児童虐待が疑われる状況では、保護者の同意がなくても子どもの安全確保のために全身の観察を行う必要がある。選びやすい理由:通常の医療行為では保護者の同意が必須であるため、この原則に縛られがち。混同注意:通常の医療処置における同意と、虐待が疑われる場合の緊急性・保護義務の区別が曖昧になる。
- 2. 児童虐待防止法に基づき、児童虐待が疑われる場合には、関係機関や多職種との情報共有は子どもの安全確保と適切な支援のために不可欠です。プライバシー保護よりも子どもの生命・身体の保護が優先されます。正しくは:子どもの安全確保と適切な支援のため、多職種との情報共有は積極的に行うべきである。選びやすい理由:医療従事者としての守秘義務を強く意識してしまう。混同注意:守秘義務と、児童虐待通告・連携の義務との優先順位が混同されやすい。
- 3. 正解。虐待が疑われる場合、事実関係を正確に把握し、その後の支援や法的措置の根拠とするためにも、子どもや保護者の発言内容、身体所見、来院時の様子などを具体的に記録することが極めて重要ですし、通告義務を果たす上でも基礎情報となります。正しくは:子どもや保護者の言動や状況を詳細に記録に残す。選びやすい理由:特別な対応と捉え、記録の重要性を見落とすこともあるかもしれない。混同注意:単なる情報収集と、客観的な記録の重要性の違いが分かりにくい場合がある。
- 4. 保護者が同席している状況では、子どもが自由に発言できない、あるいは保護者から圧力を受ける可能性があるため、正確な情報が得られないことが多いです。子どもの安全と真意を確認するためには、可能な限り子どもと一対一で話を聞くべきです。正しくは:子どもの真意や安全を確認するため、可能な限り保護者から離れた状況で子どもから話を聞く。選びやすい理由:一般的な面談形式として保護者の同席を考える。混同注意:通常の親子面談と、虐待が疑われる状況での聴取の特殊性の区別が難しい。
国試ポイント
児童虐待における看護師の役割と対応、特に子どもの安全確保と情報収集・記録の重要性について問われています。児童虐待防止法における通告義務と、それに伴う多職種連携や情報管理の原則を理解しているかが鍵となります。
混同注意
通常の医療行為における同意や守秘義務と、児童虐待が疑われる場合の緊急性や法的義務(通告義務)との違いを理解していないと、選択肢1、2、4に誤って誘導される可能性があります。特に、子どもの安全確保が最優先されるという原則を強く意識する必要があります。
次に同じ論点が出たら
虐待の事実が確認された場合、次にどのような専門機関(児童相談所、警察など)と連携し、具体的な保護計画を立てるべきか。
関連知識
児童虐待防止法、児童相談所への通告義務、多職種連携の重要性、守秘義務の例外、子どもへの聴取方法、身体所見のアセスメント。