散瞳薬を用いて眼底検査を受ける成人患者への対応で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
散瞳薬は瞳孔を広げることで眼底を観察しやすくしますが、閉塞隅角緑内障の患者に用いると眼圧が急上昇し、急性緑内障発作を引き起こす危険性があるため、検査前に緑内障の有無を確認することが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 散瞳後の眼は光に敏感になるため、室内を明るくすると羞明感を強く感じ、患者に不快感を与えるだけでなく、眼底観察も困難になる可能性があります。正しくは:検査中は室内を暗くする。選びやすい理由:一般的な診察室では明るい方が良いという誤解から選びやすい。混同注意:散瞳薬の副作用である羞明とその対応。
- 2. 散瞳薬の効果発現には点眼後20〜30分程度かかることが多いため、検査直前では十分な散瞳が得られず、適切な眼底検査が実施できません。正しくは:散瞳薬の点眼は検査の15〜30分前に行い、十分な散瞳が得られているか確認する。選びやすい理由:他の点眼薬と同様に直前で良いという誤解。効果発現までの時間を考慮しない。混同注意:点眼薬の種類と効果発現時間。
- 3. 正解。散瞳薬は瞳孔を開くことで、閉塞隅角緑内障患者において房水の排出路である隅角をさらに狭め、眼圧の急激な上昇を招き急性緑内障発作を誘発する危険性があるため、検査前の確認は必須です。選びやすい理由:医療安全上、事前にリスク因子を確認することは一般的であるため。混同注意:散瞳薬の禁忌とその理由の理解。
- 4. 散瞳薬の効果は数時間から半日程度持続し、その間は光のまぶしさ(羞明)やぼやけて見える(霧視)ため、自動車の運転は危険であり、検査後すぐに運転可能とは説明できません。正しくは:検査後も効果が持続するため、運転は控え、公共交通機関の利用や送迎の手配を勧める。選びやすい理由:効果が時間とともに消えるため、時間で解決するという誤解。混同注意:散瞳薬の効果持続時間とその間の活動制限。
国試ポイント
散瞳薬使用時の禁忌事項とその理由を理解すること。特に緑内障患者への適用は重要。
混同注意
開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障での散瞳薬の影響の違い。開放隅角では禁忌ではないが、閉塞隅角では禁忌となる。
次に同じ論点が出たら
散瞳薬を用いる検査の場合、必ず緑内障の既往や自覚症状の有無を確認し、特に閉塞隅角緑内障の可能性を除外できているかを判断する。
関連知識
散瞳薬の種類(アトロピン、トロピカミドなど)とその作用時間、副作用(羞明、霧視など)。緑内障の症状、診断、治療。