関節リウマチで長期にわたりメトトレキサートを服用している患者の副作用〈有害事象〉で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
メトトレキサートは、関節リウマチの治療に用いられる抗リウマチ薬ですが、その重大な副作用の一つとして間質性肺炎が挙げられます。特に治療開始後早期や、長期間使用している場合に発現する可能性があります。乾性咳嗽、呼吸困難、発熱などの症状が見られた場合は、速やかに投与中止を含めた対応が必要です。
選択肢ごとの解説
- 1. メトトレキサートの一般的な副作用に便秘は含まれません。消化器症状としては、悪心、嘔吐、口内炎などが多く見られます。正しくは:消化器系の副作用としては、悪心、嘔吐、口内炎などが考えられる。選びやすい理由:他の薬剤で便秘が副作用としてあるため、誤って選択する可能性がある。混同注意:下痢と混同したり、他の薬剤の副作用と間違える可能性がある。
- 2. メトトレキサートの重大な副作用として不整脈は一般的に知られていません。心臓への直接的な毒性は稀です。正しくは:メトトレキサートが心臓に直接影響を与え、不整脈を引き起こすことは稀である。選びやすい理由:様々な薬剤が心臓に影響を与える可能性があるため、選択肢として迷う可能性がある。混同注意:他の抗がん剤や免疫抑制剤の一部には心毒性があるものがあるため、混同する可能性がある。
- 3. メトトレキサートの副作用として聴力障害は通常挙げられません。聴器毒性のある薬剤(例:アミノグリコシド系抗生物質)と混同している可能性があります。正しくは:メトトレキサートは聴器毒性を引き起こす薬剤ではない。選びやすい理由:薬剤によっては聴力障害を起こすものがあるため、知識が曖昧だと選択しうる。混同注意:シスプラチンなどの特定の抗がん剤が聴器毒性を持つため、混同しやすい。
- 4. 正解。メトトレキサートの重篤な副作用として、間質性肺炎はよく知られています。特に高齢者や腎機能障害を持つ患者で発現リスクが高まることがあります。初期症状として乾性咳嗽や息切れに注意が必要です。正しくは:正しい選択肢。メトトレキサートによる間質性肺炎は重篤な副作用であり、特に注意が必要である。選びやすい理由:発症頻度は高くないが、重篤な副作用であるため、その知識があるか問われている。混同注意:他の薬剤でも間質性肺炎は起こるため、メトトレキサート特有の副作用ではないと誤解するかもしれない。
国試ポイント
メトトレキサートの重篤な副作用、特に間質性肺炎に関する知識が問われています。薬剤名と関連する重大な副作用を正確に結びつけることが重要です。
混同注意
関節リウマチ治療薬には複数の種類があり、それぞれ異なる副作用プロファイルを持つため、他の薬剤の副作用と混同しないよう注意が必要です。例えば、生物学的製剤では感染症、NSAIDsでは消化器症状や腎機能障害などが主要な副作用となります。
次に同じ論点が出たら
間質性肺炎を疑う症状(乾性咳嗽、呼吸困難など)が患者に現れた場合、メトトレキサートの速やかな中止、呼吸器専門医へのコンサルト、酸素投与、ステロイド治療などの対応を検討する。
関連知識
間質性肺炎は、薬剤性だけでなく、膠原病の合併症としても発生することがあります。したがって、関節リウマチ患者においては、疾患自体による間質性肺炎との鑑別も重要になります。メトトレキサート投与中は、定期的な胸部X線検査や肺機能検査によるモニタリングが推奨されます。