在宅で訪問看護師が行う要介護者の入浴に関する援助で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
入浴は発汗を促し、体内の水分が失われやすく脱水のリスクが高まります。特に高齢の要介護者は喉の渇きを感じにくいため、入浴前後での積極的な水分補給は、脱水予防に不可欠です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。入浴は発汗を促し体内の水分が失われやすいため、入浴前後での積極的な水分補給は脱水予防に不可欠です。特に高齢者は喉の渇きを感じにくく、脱水になりやすいため、この援助は非常に重要です。選びやすい理由:一般的な健康管理として当たり前のように感じられるため。混同注意:入浴行為そのものによる爽快感と、その後の身体への影響の関連性。
- 2. 浴室の換気は、入浴中も行うことで湯気による視界不良や呼吸困難を防ぎ、新鮮な空気を取り込むことが望ましいです。特に冬場は換気と同時に浴室全体の温度管理も重要となります。入浴直前に限らず、入浴中も適切な換気を維持することが重要です。正しくは:浴室の換気は、利用者が入浴を開始する前から行い、入浴中も継続して適切な換気を維持します。選びやすい理由:換気扇を回し続けると寒くなる、という誤解から入浴直前のみ行うのが適切だと考えてしまうため。混同注意:室温保持と換気の優先順位の理解不足。
- 3. 利用者が浴槽に浸かっている間は、利用者の急変リスク(意識レベルの変化、血圧変動、気分不快など)が高まるため、訪問看護師は常に利用者の状態を観察し、異常の早期発見・対応に努めるべきです。このタイミングで着替えの準備を始めるのは、観察がおろそかになる可能性があり不適切です。正しくは:利用者が浴槽に浸かっている間は、常に利用者の身体状況を観察し、声かけや表情の確認を頻回に行います。着替えの準備は入浴前や入浴介助の合間に行うなど、利用者の安全確保を優先します。選びやすい理由:効率的に介助を進めたいという意図から、隙間時間に次の準備をしようとしてしまうため。混同注意:介助の効率性と利用者の安全確保の優先順位。
- 4. 入浴前の身体状況の確認は、看護師自身が直接行うことが最も重要です。体温、血圧、脈拍、皮膚の状態、気分などをアセスメントし、入浴が可能か、安全か判断します。家族からの情報は補足として活用しますが、最終的な判断は看護師が行います。正しくは:入浴前の身体状況の確認は、主に訪問看護師自身が利用者の状態を直接観察・アセスメントすることで行います。選びやすい理由:家族が普段から利用者の状態を把握しているため、情報提供を頼りにしがちであるため。混同注意:家族からの情報収集と専門職による直接的な身体状況のアセスメントの違い。
国試ポイント
要介護者の入浴介助における安全管理と健康管理の基本原則を理解しているか。
混同注意
高齢者の脱水は自覚症状が乏しく、熱中症と混同されやすいが、入浴中の脱水は環境要因だけでなく身体活動によるものも大きいため、事前事後の水分補給が重要。
次に同じ論点が出たら
訪問看護における入浴介助の問題が出た場合、利用者の安全確保(脱水、転倒、ヒートショック)と身体状況に応じた個別性に着目して判断する。
関連知識
入浴介助時には、水分補給の他に、ヒートショック予防のための脱衣所・浴室の温度管理、転倒予防のための手すり設置や滑り止め対策、入浴時間の管理など、多岐にわたる安全管理が求められる。