Fowler〈ファウラー〉位で膝窩に枕を挿入する理由で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ファウラー位では、重力によって患者さんの体がベッドの足側にずり落ちやすい傾向があります。膝窩に枕を挿入し膝を軽く曲げることで、大腿部と下腿部の摩擦が増し、ずり落ちを防ぐストッパーのような役割を果たします。これにより、身体の安定性が増し、体位の保持が容易になります。
選択肢ごとの解説
- 1. 膝窩に枕を置くことは、首の姿勢とは直接関連しません。正しくは:首が前に曲がるのを防ぐには、頭部や頸部の下に枕を置くのが適切です。選びやすい理由:体位管理全般における枕の役割を漠然と考えてしまうと、選択肢に入れてしまう可能性があります。混同注意:他の体位や、頭部の安定に関する知識と混同する可能性があります。
- 2. 正解。ファウラー位では上半身が起きているため、重力により身体がベッドの足側にずり落ちやすいです。膝窩に枕を置くことで膝が軽く屈曲し、摩擦が増してずれ落ちを防ぐ効果があります。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:特になし。正しい理由です。
- 3. 膝窩に枕を置くことは、主に腰椎や胸椎の生理的弯曲に直接影響を与えるものではありません。脊柱の生理的弯曲を保つには、腰部などにクッションを当てることが一般的です。正しくは:脊柱の生理的弯曲を保つためには、腰部や頸部の適切な位置に枕やクッションを配置します。選びやすい理由:体位管理の目的として「安楽」「生理的弯曲の維持」があるため、関連付けて考えてしまう可能性があります。混同注意:仰臥位など他の体位での安楽な体位保持と混同する可能性があります。
- 4. 尖足の予防は、足関節の背屈位を維持するために足底板を使用したり、足関節の下にタオルを置くなどして、足首を直角に保つことで行われます。膝窩に枕を置くことは、直接的な尖足予防策ではありません。正しくは:尖足予防には、足関節の適切な肢位(足関節90度)を保持する工夫が必要です(例:足底板、フットボードの活用)。選びやすい理由:長期臥床患者の合併症予防として尖足があるため、何となく予防策として選びたくなるかもしれません。混同注意:足関節の管理と膝関節の管理が混同する可能性があります。
国試ポイント
体位管理における各体位の特性と、その体位で特定の物品(枕など)を使用する具体的な目的を理解しているかが問われる問題です。単なる安楽だけでなく、合併症予防や体位保持のメカニズムまで掘り下げて問われることがあります。
混同注意
他の体位における枕の使用目的や、全身的な合併症予防策(例:尖足予防)と混同しやすいです。膝窩枕の主目的は「ずれ落ち防止」と「膝関節の過伸展予防」であることを明確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、特定の体位と特定の介助用品(枕、クッション、フットボードなど)の組み合わせにおいて、その用品を使用する「最も直接的かつ主要な目的」を識別できるかがポイントとなります。複数の効果がある場合でも、最も優先される目的を答える必要があります。
関連知識
ファウラー位のバリエーション(セミファウラー位、ハイファウラー位)、各体位の適応と禁忌、褥瘡予防のための体位変換、安楽な体位保持の原則、長期臥床に伴う合併症(尖足、拘縮、肺炎など)とその予防策。