臥床して右股関節と右膝関節を90度屈曲位にした図をAに示す。Aの状態から右下肢を矢印の方向に動かしてBの状態になった。このときの股関節の運動はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
股関節・膝関節が90度屈曲位にある状態で、下腿を外側へ動かす運動は、大腿骨がその長軸を中心に内側へ回転することを示します。これは股関節の内旋運動にあたります。運動方向を判断する際は、肢位によって見え方が変わるため、関節の軸と骨の動きを正確に捉えることが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 外旋は、大腿を軸として外側へ捻る動きです。図では、下腿が外側へ移動しており、これは股関節が内旋した結果です。正しくは:内旋選びやすい理由:下腿が外側に向いているため、外転や外旋と混同しやすいが、股関節を中心とした大腿の動きに注目すると、内旋であることがわかる。混同注意:外転(脚を体から離す動き)や、下腿の外方への動きと股関節の外旋と混同しやすい。
- 2. 外転は、脚を体の中心線から外側へ開く動きです。図の動きは、脚が体の中心線から離れる方向ではありません。正しくは:内旋選びやすい理由:下腿が横方向へ動いているため、外転と勘違いしやすい。混同注意:下腿の水平方向への動きと、股関節の回旋ではなく外転・内転と混同しやすい。
- 3. 正解。図Aの状態(股関節・膝関節90度屈曲位)から、下腿が外側へ移動する動きは、股関節を軸として大腿骨が内側へ回る運動、すなわち内旋です。膝関節が90度屈曲しているため、下腿が外側へ動くことで、大腿の軸は内側に回転しています。
- 4. 内転は、脚を体の中心線へ近づける動きです。図の動きは、脚が体の中心線に近づく方向ではありません。正しくは:内旋
国試ポイント
この問題は、股関節の基本的な運動方向(屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋)を、特定の肢位(股関節・膝関節90度屈曲位)の図から正しく識別できるかを問うものです。特に、回旋運動は他の肢位では見え方が異なるため、理解度が問われます。
混同注意
股関節の外旋と内旋、外転と内転の区別。特に、膝が曲がった状態での回旋運動は、下腿の動きにつられて誤解しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合は、股関節だけでなく、肩関節や手関節などの他の主要関節における回旋運動やその他の運動方向が、異なる肢位でどのように表現されるかを確認する問題が出る可能性がある。
関連知識
人体の主要な関節の運動方向とその定義。様々な肢位での運動がどのように見えるかの理解。理学療法や看護における体位変換、ROM訓練の基礎知識。