口すぼめ呼吸によって生じるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
口すぼめ呼吸は、呼気時に口をすぼめて口腔内と気道内の抵抗を増加させることで、気道内圧を高く保ちます。この気道内圧の上昇は、特にCOPDなどの患者において、呼気時の末梢気道虚脱を防ぎ、肺胞内に閉じ込められた空気を排出しやすくし、ガス交換効率の改善に寄与します。結果として、呼吸回数が減少し、1回換気量が増加する傾向にあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。口すぼめ呼吸は、呼気時に口をすぼめることで気道内抵抗を増加させ、気道内圧を上昇させます。これにより、細気管支の虚脱を防ぎ、ガス交換効率を高める効果があります。選びやすい理由:一見すると、呼吸がしにくくなるため気道内圧が下がるように感じるかもしれませんが、抵抗を増やすことで圧を維持・上昇させます。混同注意:抵抗が増えることと圧の変化の関係が理解できていないと、逆の選択肢を選んでしまう可能性があります。
- 2. 口すぼめ呼吸は、呼気時間を延長し、呼吸回数を減少させることで、より効率的な換気を目指す呼吸法です。呼吸回数が増加することは通常ありません。正しくは:呼吸回数は減少する。選びやすい理由:呼吸が困難な状態では呼吸回数が増えることがありますが、口すぼめ呼吸はそれを抑制するための代償機構です。混同注意:呼吸困難時の一般的な反応(頻呼吸)と、口すぼめ呼吸の目的(呼吸数の減少と呼気延長)を混同する可能性があります。
- 3. 口すぼめ呼吸の目的の一つは、気道内圧を保ち、呼気時の末梢気道虚脱(閉塞)を防ぐことです。したがって、閉塞を引き起こすのではなく、むしろ予防する効果があります。正しくは:末梢気道の閉塞が予防される。選びやすい理由:呼吸器疾患で末梢気道が閉塞しやすい患者さんが行うため、閉塞と関連付けがちですが、目的は防止です。混同注意:口すぼめ呼吸を行う背景疾患(COPDなど)で末梢気道閉塞があることと、口すぼめ呼吸の効果(閉塞防止)を混同する可能性があります。
- 4. 口すぼめ呼吸は、末梢気道の虚脱を防ぎ、呼気時間を延長することで、より多くの空気を肺から出すことを目的としています。これにより、結果的に1回換気量(特に呼気量)が増加し、残気量を減らす効果が期待されます。正しくは:1回換気量が増加する。選びやすい理由:ゆっくりと呼吸するため、浅い呼吸と誤解し、1回換気量が減少すると考えるかもしれませんが、深呼吸を促す効果があります。混同注意:呼吸がゆっくりになるため、呼吸量が減ると誤解しやすいですが、一回あたりの換気効率は向上します。
国試ポイント
口すぼめ呼吸は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者に指導される代表的な呼吸法であり、そのメカニズムと効果について正確に理解しているかが問われています。特に、気道内圧の変化、呼吸回数、1回換気量、末梢気道への影響が重要です。
混同注意
口すぼめ呼吸の目的と、それが引き起こす生理的変化を混同しやすいです。特に、抵抗を増やすことが気道内圧を上昇させるという点や、呼気延長が呼吸回数を減らし、換気量を増やすという点が誤解されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
口すぼめ呼吸の効果だけでなく、腹式呼吸や体位ドレナージなど、他の呼吸法や理学療法がどのような目的で、どのような疾患に対して適用されるかについても説明できるか。
関連知識
COPD患者への呼吸リハビリテーション、呼吸困難の管理、呼吸補助筋の使用と効果、ガス交換のメカニズム、気道抵抗。