Aさん(29歳、初産婦)は、妊娠37週0日で2,780 gの男児を正常分娩で出産した。出生後5分の児の状態は、心拍数150/分、四肢を屈曲させて泣している。顔面を清拭されると激しく泣し、全身はピンク色である。 このときの児のApgar〈アプガー〉スコアは何点か。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Apgarスコアは心拍数・呼吸・筋緊張・反射(刺激への反応)・皮膚色の5項目を各0〜2点で評価します。本児は心拍数150/分(100/分以上で2点)、泣いている(呼吸2点)、四肢を屈曲(筋緊張2点)、顔面清拭で激しく泣く(反射2点)、全身ピンク色(皮膚色2点)で、合計10点です(公式正答1)。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。心拍数150/分(100/分以上で2点)、四肢を屈曲させて泣いている(筋緊張2点・呼吸2点)、顔面の清拭で激しく泣く(反射2点)、全身ピンク色(皮膚色2点)で、合計10点です。選びやすい理由:正確な知識があれば、誤って選ぶ可能性は低い選択肢です。混同注意:アプガースコアの点数配分を一部誤解している場合にのみ混同が生じえます。
- 2. 8点となるには、いずれかの項目で2点ではなく0点または1点が評価される必要がありますが、本症例の観察結果は全て2点に該当するため、8点ではありません。正しくは:例えば、皮膚が体幹ピンク・四肢チアノーゼ(1点)、または呼吸が不規則・徐呼吸(1点)などの所見があれば8点となる可能性があります。選びやすい理由:アプガースコアの各項目を正確に覚えていない場合、例えば「全身ピンク色」を1点と誤認するなど、一部の項目を低く評価してしまうと、結果として8点を選んでしまう可能性があります。混同注意:アプガースコアの各項目の点数配分、特に皮膚の色や呼吸状態の評価基準を誤解している場合。
- 3. 6点となるには、複数の項目で0点または1点が評価される必要があり、本症例の観察結果とは一致しません。正しくは:例えば、皮膚が体幹ピンク・四肢チアノーゼ(1点)、心拍数100回/分未満(1点)、刺激に対する反応がしかめ面(1点)、筋緊張が四肢軽度屈曲(1点)、呼吸が不規則・徐呼吸(1点)といった所見が複数あった場合に6点となる可能性があります。選びやすい理由:アプガースコアの評価基準に対する不確実性や、各項目を過小評価した場合に選びがちです。混同注意:アプガースコアの各項目の点数基準が曖昧である場合。
- 4. 4点となるには、重度の低スコアを示唆する所見が多数ある場合に限られ、本症例の観察結果とは大きく異なります。正しくは:例えば、皮膚が全身チアノーゼまたは蒼白(0点)、心拍数100回/分未満(1点)、刺激に対する反応がない(0点)、筋緊張が弛緩(0点)、呼吸が呼吸努力なし(0点)といった極めて悪い状態の場合に4点となる可能性があります。選びやすい理由:アプガースコアの評価基準を全く理解していないか、問題文の情報を正確に読み取れていない場合に選択してしまう可能性があります。混同注意:アプガースコアの基本的な評価基準。
国試ポイント
アプガースコアの各評価項目とそれぞれの点数基準を正確に覚えることが重要です。特に、点数の境界値となる数値(心拍数100回/分、呼吸状態など)を理解しておく必要があります。
混同注意
アプガースコアと、成熟度を評価する新L.G.S.スコア(またはFinnish score)を混同しないように注意が必要です。アプガースコアは出生直後の活力を評価するものであり、成熟度とは異なる概念です。
次に同じ論点が出たら
アプガースコアの問題が出題されたら、まず各評価項目(皮膚の色、心拍数、刺激に対する反応、筋緊張、呼吸)を正確に読み取り、それぞれの項目が0点、1点、2点のどれに該当するかを一つずつ慎重に判断して合計点を出します。
関連知識
アプガースコアは生後1分と5分に測定されます。5分値が低い場合は、さらに10分、15分、20分と測定が延長されることがあります。低アプガースコア児では、蘇生処置の必要性や予後との関連が考慮されます。