胸痛を訴えるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
急性心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋への血流が途絶え、心筋細胞が壊死することで発生します。この心筋虚血と壊死が、特徴的な胸痛を引き起こします。胸痛はしばしば「締め付けられるような」「圧迫されるような」と表現され、放散痛を伴うこともあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 髄膜炎は脳や脊髄を覆う髄膜の炎症であり、主な症状は発熱、頭痛、項部硬直です。胸痛は主要な症状ではありません。正しくは:髄膜炎の主な症状は頭痛、発熱、項部硬直、意識障害などです。選びやすい理由:炎症性の疾患であるため、全身症状の一部として痛みが生じると誤解する可能性がありますが、胸痛は典型的ではありません。混同注意:他の感染症による全身症状、特に発熱や頭痛を伴う疾患と混同されることがあります。
- 2. 腎結石は腎臓や尿管に結石が形成される疾患で、主な症状は背部から側腹部、下腹部にかけての激しい痛み(疝痛)や血尿です。胸部の痛みとは異なります。正しくは:腎結石の主な症状は腎疝痛(側腹部から下腹部への放散痛)や血尿です。選びやすい理由:「結石」という言葉から、どこかに激しい痛みを引き起こすイメージがあるため、部位を混同しやすいかもしれません。混同注意:他の腹部臓器疾患による痛みや、背部痛を伴う疾患と混同されることがあります。
- 3. 正解。急性心筋梗塞は、心筋への血流途絶により心筋壊死が生じ、典型的には締め付けられるような、圧迫されるような胸痛を主症状とします。放散痛を伴うことも多いです。選びやすい理由:(正答のため該当せず)混同注意:(正答のため該当せず)
- 4. メニエール病は内耳の障害による疾患で、回転性めまい、難聴、耳鳴りが主な症状です。胸部の痛みは通常伴いません。正しくは:メニエール病の主な症状は回転性めまい、難聴、耳鳴りです。選びやすい理由:「病」という漠然とした名称から、様々な症状を引き起こしうると誤解する可能性がありますが、耳鼻科領域の疾患です。混同注意:他のめまいを伴う疾患や、自律神経症状を伴う疾患と混同されることがあります。
国試ポイント
胸痛を主訴とする疾患鑑別における、急性心筋梗塞の典型的症状を理解することが重要です。特に、緊急性の高い胸痛の原因として鑑別するポイントを押さえる必要があります。
混同注意
胸痛は、消化器疾患(逆流性食道炎)、呼吸器疾患(胸膜炎、気胸)、整形外科的疾患(肋軟骨炎)などでも生じるため、問診や身体所見、検査所見から鑑別が必要です。心筋梗塞の胸痛は労作時や安静時にも生じ、冷汗や吐き気を伴うことが多い点で区別します。
次に同じ論点が出たら
胸痛の部位、性質、持続時間、増悪・緩和因子、随伴症状(放散痛、呼吸苦、冷汗、嘔気など)を詳細に確認し、心電図、心筋逸脱酵素、胸部X線などの検査結果と総合して判断します。
関連知識
虚血性心疾患には、急性心筋梗塞のほかに狭心症があります。狭心症は一時的な心筋虚血による胸痛ですが、心筋壊死は伴いません。また、大動脈解離や肺塞栓症も緊急性の高い胸痛の原因となるため、合わせて覚えておくべき疾患です。