小脳失調でみられるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
小脳は平衡機能の調節を司っており、小脳の機能が障害されると、姿勢の保持や運動の協調性が損なわれます。これにより、立位や座位の安定性が失われ、ふらつきや転倒のリスクが増大します。
選択肢ごとの解説
- 1. 下肢の麻痺は、主に錐体路障害や末梢神経障害によって引き起こされる症状であり、小脳失調の直接的な症状ではありません。正しくは:下肢に麻痺が生じるのは、主に脳卒中などによる錐体路障害や、末梢神経障害でみられます。選びやすい理由:神経系の障害という広範なカテゴリで考えると、麻痺も関連する症状の一つと思われがちですが、小脳失調の主な症状ではありません。混同注意:錐体路障害による麻痺
- 2. 正解。小脳は平衡感覚と運動協調性を司るため、その機能が障害されると、立位や座位といった姿勢を安定して保つことが困難になります。これは小脳失調の代表的な症状です。選びやすい理由:小脳失調の核心的な症状であるため、正しいと判断しやすいです。混同注意:特になし。小脳失調の定義的な症状。
- 3. 血圧の変動は自律神経系の障害によって生じることが多く、小脳失調の直接的な主要症状ではありません。小脳は自律神経機能の調節にも関与する可能性はありますが、最も適切な症状ではありません。正しくは:血圧の変動は、自律神経障害(起立性低血圧など)や内分泌系の異常、心疾患などによって引き起こされます。選びやすい理由:神経疾患全般で自律神経症状を伴うことがあるため、関連があるように思えるかもしれません。混同注意:自律神経障害、多系統萎縮症(ただし小脳症状に加えて自律神経症状を伴う場合があるが、小脳失調そのものの主症状ではない)
- 4. 体の筋肉が硬直する症状は、主に錐体外路系疾患(パーキンソン病など)や上位運動ニューロン障害(痙縮)で見られます。小脳失調は、筋緊張の低下や異常は伴うことがありますが、硬直を主症状とはしません。正しくは:体の筋肉が硬直するのは、主にパーキンソン病などの錐体外路障害や、上位運動ニューロン障害による痙縮でみられます。選びやすい理由:神経疾患では筋の異常が多く見られるため、硬直も関連する症状の一つと思われがちです。混同注意:錐体外路症状(筋強剛、パーキンソン病)、上位運動ニューロン障害による痙縮
国試ポイント
小脳失調の主要症状である運動失調と平衡機能障害を理解することが重要です。
混同注意
小脳失調は麻痺(錐体路障害)や不随意運動(錐体外路障害)とは異なる病態です。麻痺は筋力低下を主とし、不随意運動は意図しない異常運動を指します。
次に同じ論点が出たら
「姿勢の保持困難」「運動の協調性障害」「ふらつき」「めまい」といったキーワードがあれば、小脳機能障害を疑って判断します。
関連知識
小脳失調には、体幹失調(歩行時のふらつき)、四肢失調(測定障害、変換運動障害、共同運動障害)、構音障害(断綴性言語)、眼振などが含まれます。また、原因疾患として、遺伝性疾患(脊髄小脳変性症)、脳血管障害、腫瘍、多発性硬化症、アルコール性小脳変性症などが挙げられます。