地域包括ケアシステムについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
地域包括ケアシステムは、高齢者が住み慣れた地域で尊厳ある自立した生活を継続できるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援が一体的に提供される体制を目指しています。このシステムの根幹には、高齢者本人と家族が在宅生活を選択し、その生活を維持するための準備と決意があることが不可欠とされています。地域包括ケアシステムは、要介護状態になっても住み慣れた地域で生活し続けたいという本人や家族の意向を尊重し、それを支援する地域共生社会の実現を目的としています。
選択肢ごとの解説
- 1. 地域包括ケアシステムは、市町村(日常生活圏域)を基盤として体制整備が考慮されています。都道府県は広域的な調整や支援を行う役割を担いますが、直接の基盤ではありません。正しくは:各市町村(日常生活圏域)を基盤として体制整備が考慮されている。選びやすい理由:都道府県も医療計画などで重要な役割を担うため、広域的な視点から正しいと誤解しやすい。混同注意:都道府県の医療計画や地域医療構想における役割と、地域包括ケアシステムの構築主体が混同されやすい。
- 2. 地域包括ケアシステムは、75歳以上の後期高齢者に限らず、65歳以上の高齢者全体を対象としています。特に団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据えて構築が進められていますが、対象は特定の年齢層に限定されるものではありません。正しくは:高齢者全体を対象とし、2025年を目途に、団塊の世代が75歳以上となる状況に対応するための体制整備が進められている。選びやすい理由:2025年問題で75歳以上の人口増加が強調されるため、この年齢層に限定されると誤解しやすい。混同注意:団塊の世代が75歳以上となる「2025年問題」とその対策の対象が、地域包括ケアシステム全体の対象と混同されやすい。
- 3. 正解。地域包括ケアシステムは、高齢者本人が住み慣れた地域で、可能な限り住み慣れた家で生活を継続できるよう、その選択と意思を尊重し、家族と共にその生活を支えることを基本理念としています。そのための覚悟や準備も含まれます。選びやすい理由:この選択肢はシステムの核心を突いているため、そのまま正しいと判断できます。混同注意:特になし。この記述は地域包括ケアシステムの重要な要素です。
- 4. 地域包括ケアシステムは、地域の特性に応じて、多様な主体が連携し、住民ニーズに応じた個別的・柔軟なサービス提供を目指しています。画一的なサービス提供は、地域のニーズや資源の多様性を考慮しないため、システムの本質に反します。正しくは:地域の特性に応じて、多様で柔軟なサービスが提供されることを目標としている。選びやすい理由:公平性や平等性の観点から、サービスの画一性を良いものと捉えてしまう可能性がある。混同注意:国民皆保険制度などにおける全国一律のサービス提供の概念と、地域包括ケアシステムの地域特性に応じた柔軟なサービス提供が混同されやすい。
国試ポイント
地域包括ケアシステムの目的、対象、構成要素、そしてその基盤となる考え方を理解すること。特に「本人と家族の意向」が重視される点が重要です。
混同注意
地域包括ケアシステムは、単なる医療や介護サービスの提供体制ではなく、生活支援や住まいを含めた複合的な支援体制であり、高齢者自身と家族の主体的な選択が重視される点で、従来の制度とは異なります。
次に同じ論点が出たら
地域包括ケアシステムの問題が出た場合は、「市町村が主体か都道府県が主体か」「対象が高齢者全般か特定の層か」「在宅生活の選択と本人の意向が尊重されているか」「サービスが画一的か個別的か」の点に着目して判断します。
関連知識
地域包括支援センターの機能(総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援、介護予防ケアマネジメント)、市町村が主体となること、2025年を目途に構築されること、そして「住み慣れた地域での生活継続」がキーワードであることを併せて覚える。