変形性膝関節症について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
変形性膝関節症は慢性進行性の疾患であり、多くの患者で時間の経過とともに症状の悪化がみられます。疫学的に10年程度の期間で約半数の患者が悪化するというデータは、その進行性の特徴をよく表しています。治療は症状の進行を遅らせ、痛みを管理することに重点が置かれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 変形性膝関節症は女性に多いとされています。正しくは:変形性膝関節症は女性に多く見られる疾患である。選びやすい理由:一般的な関節疾患として性差に言及されることがあるため。混同注意:他の関節疾患や、男女差のない疾患と混同する可能性。
- 2. 初期の治療としては、運動療法や薬物療法といった保存的治療が第一選択となります。手術は保存療法で改善が見られない場合に検討されます。正しくは:治療の最初の選択肢は保存療法である。選びやすい理由:進行した変形性関節症では手術が有効であるため、全体として手術のイメージが強い可能性がある。混同注意:重症化した際の治療法と初期治療を混同する可能性。
- 3. 変形性関節症の中で最も多いのは変形性膝関節症ですが、選択肢が「番目に多い」ではなく「一番目に多い」というニュアンスの場合(元の選択肢の「番目に多い」が「一番目に多い」であれば)、この選択肢は誤りです。ここでは「一番目に多い」として扱います。変形性膝関節症は変形性関節症の中では最も多い部位の一つですが、手の関節の変形性関節症なども含めた全体の中で「一番」と断定することは難しい場合があります。国試では「変形性関節症で最も多い部位は膝関節」と認識されていますが、正確には変形性関節症全体では手指関節が最も多いとされており、症状を呈する部位としては膝関節が重要視されます。元の問題の意図から、「変形性関節症の中で最も頻繁に見られる」と解釈し、それが誤りであるとします。正しくは:変形性関節症全体の中で、症状が顕著に出やすい部位の一つである。選びやすい理由:変形性膝関節症が非常に一般的な疾患であるため、一番多いと直感的に考えてしまう。混同注意:有症状の変形性関節症の中で膝関節が主要なことと、全変形性関節症の発生頻度を混同する。
- 4. 変形性膝関節症の多くは原因不明の一次性(特発性)です。二次性のものは外傷や炎症、先天性疾患などが原因となるものです。正しくは:原因不明の一次性のものが、原因が明確な二次性のものより多い。選びやすい理由:特定の原因がある方が理解しやすいため、二次性が多いと考えてしまうことがある。混同注意:他の疾患で二次性のものが多いケースと混同する可能性。
- 5. 正解。変形性膝関節症は慢性的な進行性の疾患であり、長期にわたる経過の中で症状が悪化する患者は少なくありません。約10年で半数が悪化するというデータは、その進行性を裏付ける一般的な知見です。選びやすい理由:「進行性」という言葉と「悪化」という言葉から、一見するとネガティブな情報に思えるが、疾患の性質を正確に表しているため、正しい選択肢として判断しにくいことがある。
国試ポイント
変形性膝関節症の疫学(性差、原因)、病態(進行性)、基本的な治療方針(保存療法が第一選択)に関する知識が問われています。特に進行性であるという特徴を正確に理解しているかがポイントです。
混同注意
他の変形性関節症(例:股関節、手指)との疫学的な違い、または急性期疾患との病態の違い。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、変形性膝関節症の『性差』、『一次性・二次性の割合』、『治療の第一選択肢』、『疾患の進行性』の4点に着目して選択肢を判断する。
関連知識
変形性膝関節症の診断基準、保存療法(運動療法、薬物療法)、手術療法(高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術)の適応。