慢性閉塞性肺疾患について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
慢性閉塞性肺疾患では、肺胞の破壊が進み、肺の弾性線維が減少するため、肺の弾性収縮力が低下します。これにより、肺が容易に膨らむようになり、肺コンプライアンス(肺の膨らみやすさ)は上昇します。
選択肢ごとの解説
- 1. 慢性閉塞性肺疾患では、気道の閉塞により空気が肺から十分に排出されず、肺に空気が過剰に残りやすくなるため、残気量は増加します。正しくは:残気量は増加する。選びやすい理由:肺活量などの低下から、全ての肺容量が減少すると誤解するかもしれない。混同注意:閉塞性換気障害と拘束性換気障害の肺機能検査所見の区別がつかない場合、残気量の変化を混同しやすい。
- 2. 慢性閉塞性肺疾患は閉塞性換気障害であり、1秒率(FEV1/FVC)の低下が著明です。パーセント肺活量の低下が著明なのは拘束性換気障害の特徴です。正しくは:1秒率(FEV1/FVC)の低下が著明である。選びやすい理由:肺機能全体の低下をイメージして、肺活量も著明に低下すると考えてしまう。混同注意:閉塞性換気障害と拘束性換気障害の主な指標を混同しやすい。
- 3. 正解。慢性閉塞性肺疾患では、肺胞壁の破壊や弾性収縮力の低下により、肺が膨らみやすくなる(弾力性が失われる)ため、肺コンプライアンスは上昇します。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:肺の機能が全体的に低下しているというイメージから、コンプライアンスも低下すると誤解する可能性。混同注意:コンプライアンスが「高まる」ことの意味、つまり弾性収縮力の低下を理解していないと混乱する。
- 4. 慢性閉塞性肺疾患における気流閉塞は、進行性であり、気管支喘息のような可逆性は乏しいのが特徴です。不可逆性または部分的に可逆性です。正しくは:不可逆性の気流閉塞が特徴である。選びやすい理由:気管支喘息と混同し、気道閉塞を伴う疾患全般に可逆性があると考えてしまう。混同注意:慢性閉塞性肺疾患と気管支喘息の鑑別ポイント(特に気流閉塞の可逆性)を理解していない場合。
国試ポイント
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態生理と肺機能検査所見の理解が問われています。特に、閉塞性換気障害の主要な特徴と、肺の弾性特性の変化(コンプライアンス)を正確に把握しているかが重要です。
混同注意
気管支喘息(可逆性気道閉塞)、拘束性換気障害(%肺活量低下、コンプライアンス低下)との鑑別。
次に同じ論点が出たら
肺機能検査の各指標(FEV1、FVC、FEV1/FVC、VC、%VC、RV、TLCなど)が、閉塞性換気障害と拘束性換気障害でそれぞれどのように変化するかを正確に判断できるか。
関連知識
COPDの診断基準(FEV1/FVC<70%)、病期分類、喫煙との関連、主要な症状(労作時呼吸困難、慢性咳嗽、喀痰)。