食道癌で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
食道癌の罹患は男性に多く、喫煙や飲酒が主要な危険因子です。特にアルコール摂取はアセトアルデヒドの代謝不全と関連し、食道粘膜のDNA損傷を引き起こすことで発癌リスクを上昇させます。食道癌の好発部位は胸部食道中央部であり、ここが最も物理的・化学的刺激に曝露されやすい部位であるためです。
選択肢ごとの解説
- 1. 食道癌の罹患率は、男性で女性よりも高い。特に扁平上皮癌は男性に圧倒的に多く見られる。正しくは:罹患率は女性よりも男性で高い。選びやすい理由:一般的な癌の中には女性に多いものもあるため、混同しやすいかもしれない。混同注意:食道癌の性差に関する知識、あるいは他の癌の疫学情報。
- 2. 日本における食道癌の組織型は、扁平上皮癌が約90%を占め多数である。腺癌は欧米で多数を占めるが、日本では少数である。正しくは:日本における組織型は扁平上皮癌が多数を占める。選びやすい理由:欧米では食道腺癌が増加傾向にあるため、その情報と混同しやすい。混同注意:日本と欧米における食道癌の組織型の疫学。
- 3. 食道扁平上皮癌は放射線治療に対する感受性が比較的高い癌種であり、放射線治療は根治的治療や術前・術後補助療法、緩和治療に広く用いられる。正しくは:放射線治療に対する感受性は比較的高い。選びやすい理由:放射線治療が効きにくい癌もあるため、食道癌もそうだと誤解する可能性がある。混同注意:他の癌種における放射線感受性。
- 4. 正解。アルコールの摂取は食道癌、特に扁平上皮癌の発生リスクを大幅に高める主要な危険因子の一つである。アルコール代謝産物のアセトアルデヒドが発癌に関与する。選びやすい理由:正しい記述なので、選択するべきである。
- 5. 正解。食道癌の発生しやすい部位は胸部食道であり、特に胸部中央部が最も高頻度に発生する。これは食物の通過時間が長く、物理的・化学的刺激に曝露されやすいためと考えられている。選びやすい理由:正しい記述なので、選択するべきである。
国試ポイント
食道癌の疫学(性差、危険因子)、組織型、発生部位、治療の基本原則について覚える。
混同注意
食道癌の組織型は日本と欧米で異なり、混同しやすい。日本は扁平上皮癌が主であり、欧米は腺癌が多い。
次に同じ論点が出たら
食道癌の疫学(性差、危険因子)、発生部位、主要な組織型が日本と欧米で異なる点、および一般的な治療法の感受性について問われた際は、上記の知識を元に判断する。
関連知識
食道癌の危険因子:喫煙、飲酒(特にALDH2遺伝子多型を有する人)、熱いものの摂取。バレット食道は食道腺癌のリスク因子である。食道癌の治療法:内視鏡治療、手術、化学療法、放射線療法。病期に応じて集学的治療が行われる。