気管で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
選択肢2は、気管が胸骨角の高さ(第4胸椎下縁または第5胸椎上縁の高さ)で左右の主気管支に分岐する「気管分岐部」の解剖学的ランドマークを正確に記述しています。選択肢4は、吸気時に横隔膜と外肋間筋が収縮し胸腔が拡大することで肺内圧が外界よりも低くなり(陰圧)、気流が気管を通って肺に流入するという呼吸の物理的メカニズムを正しく説明しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 気管軟骨は完全な輪状ではなく、後方が膜性壁となっているC字形(馬蹄形)であるため誤りです。これにより、食道の拡張を妨げずに飲み込みを可能にしています。正しくは:気管軟骨はC字形(馬蹄形)をしている。選びやすい理由:気管が筒状であることから、軟骨も完全に輪になっていると誤解しやすい。混同注意:気管の構造の一般的なイメージと実際の解剖学的特徴。
- 2. 正解。気管は胸骨角と同じ高さ(第4胸椎下縁または第5胸椎上縁レベル)で左右の主気管支に分岐します。これは気管分岐部(carina)の重要な解剖学的ランドマークです。
- 3. 交感神経の刺激は気管支を拡張させるため、気管は収縮しません。副交感神経(迷走神経)の刺激が気管支を収縮させます。正しくは:交感神経の刺激を受けると気管は弛緩・拡張する。選びやすい理由:自律神経系の作用を混同しやすく、収縮と拡張のどちらか判断に迷いやすい。混同注意:交感神経と副交感神経の作用(特に気管支平滑筋への影響)。
- 4. 正解。息を吸い込むフェーズ(吸気時)では、横隔膜の下降と外肋間筋の収縮により胸腔が拡大し、肺が引き伸ばされます。これにより肺内の圧力が外界よりも低くなり(陰圧)、気圧勾配に従って空気が気管から肺へ流れ込みます。
- 5. 首の部分では、気管は食道の前方に位置しています。食道は気管の後ろにあります。正しくは:首の部分では、気管は食道の前方に位置している。選びやすい理由:気管と食道の位置関係は、体幹の断面図をイメージしにくいと前後を誤認しやすい。混同注意:気管と食道の前後関係。
国試ポイント
気管の解剖学的特徴(軟骨の形状、分岐部位)、生理学的機能(呼吸時の気圧変化)を正確に理解し、関連する神経支配や周囲臓器との位置関係を把握することが重要。
混同注意
気管軟骨の完全性(C字形 vs 輪状)、交感神経・副交感神経の作用、吸気・呼気時の気圧変化。
次に同じ論点が出たら
気管の分岐部位は胸骨角と同じ高さか、軟骨の形状はC字形か、呼吸における気圧変化の方向は正しいか、自律神経の作用が合っているか、食道との位置関係はどうか。
関連知識
気管の長さ、内径、気管支の分岐角度、肺胞でのガス交換のメカニズム、自律神経系の作用(気管支拡張・収縮)。