Alzheimer〈アルツハイマー〉病で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
アルツハイマー病の病理学的特徴は、アミロイドβタンパク質が脳内に老人斑として異常に蓄積することと、タウタンパク質がリン酸化されて神経原線維変化を形成することです。これらは疾患の発症と進行に深く関与していると考えられています。
選択肢ごとの解説
- 1. アルツハイマー病の危険因子として高血圧も挙げられますが、主要な基礎疾患とは言い切れません。脳血管性認知症において高血圧はより重要な基礎疾患となります。正しくは:脳血管性認知症の危険因子として高血圧症が多い。選びやすい理由:高血圧は認知症全般のリスク要因となるため、混同しやすい。混同注意:脳血管性認知症とアルツハイマー病の危険因子が混同される可能性がある。
- 2. 正解。アルツハイマー病の主要な病理学的特徴の一つは、脳内にアミロイドβタンパク質が老人斑として異常に蓄積することです。これは病態形成の重要な要素と考えられています。選びやすい理由:これは疾患の核心的な病態であり、正しい選択肢として認識しやすい。混同注意:タウタンパク質の蓄積(神経原線維変化)と混同することもあるが、どちらもアルツハイマー病の特徴である。
- 3. アルツハイマー病の初期症状として最も特徴的で多く見られるのは、新しい情報を記憶することが困難になる記銘力障害です。日付や出来事を忘れる、同じ話を繰り返すなどが典型的な症状です。正しくは:初期段階では記銘力障害が主な症状として見られます。選びやすい理由:認知症の症状は多岐にわたるため、初期症状の具体的な内容が曖昧だと誤解を招く。混同注意:記銘力障害が進行性であるため、初期には軽度だと誤解する可能性があるが、発症早期から認められる。
- 4. アルツハイマー病のMRI所見では、海馬を含む内側側頭葉の萎縮が特徴的であり、特に初期から顕著に認められます。前頭葉の萎縮は進行期にも見られますが、初期の特徴ではありません。正しくは:MRI画像では内側側頭葉(海馬を含む)の萎縮が特徴的な所見です。選びやすい理由:脳の萎縮自体はアルツハイマー病の特徴であり、部位を間違えやすい。混同注意:前頭側頭型認知症とアルツハイマー病の萎縮部位が混同される可能性がある。
- 5. アルツハイマー病の脳血流シンチグラフィでは、頭頂葉だけでなく側頭葉も含め、これらの領域の血流低下や代謝低下が特徴的に認められます。血流が増加することはありません。正しくは:脳血流シンチグラフィでは頭頂葉や側頭葉の血流低下が認められます。選びやすい理由:シンチグラフィが脳の機能を評価することは理解できても、具体的な所見を誤認しやすい。混同注意:SPECTやPETの所見と混同する可能性や、正常な脳活動との区別が曖昧になる可能性がある。
国試ポイント
アルツハイマー病の病理学的特徴、特にアミロイドβタンパク質の蓄積とタウタンパク質の神経原線維変化は、国家試験で頻出の重要事項です。また、初期症状としての記銘力障害や、画像診断における特徴的な所見(内側側頭葉の萎縮、血流低下部位)も理解しておく必要があります。
混同注意
脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など、他の認知症との鑑別点やそれぞれの特徴が混同されやすい。特に初期症状や画像所見の違いに注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
この問題で正解できた場合、アルツハイマー病の基本的な病態と症状は理解できていると考えられます。次に、他の認知症との鑑別点や治療、ケアについて学習を深めると良いでしょう。
関連知識
アルツハイマー病の診断基準(DSM-5など)、治療薬(コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬など)、非薬物療法、ケアの原則、家族への支援。