食物の嚥下において喉頭蓋が喉頭口を閉鎖する時期はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
喉頭蓋が喉頭への入り口を閉じるのは、嚥下反射によって食物が咽頭を通過する「咽頭期」に起こります。これは誤嚥を防ぐための重要な防御機構であり、反射的に声門を閉鎖する動きと連動して喉頭が挙上し、喉頭蓋が倒れ込みます。
選択肢ごとの解説
- 1. 先行期は食物を認知し、摂取しようとする段階であり、喉頭蓋が閉じる段階ではありません。正しくは:先行期では、食物の認知、食欲の喚起、摂食行動の開始が行われます。選びやすい理由:嚥下の初期段階として選択肢に含まれるため、漠然と選んでしまう可能性があります。混同注意:嚥下反射が起こる咽頭期。
- 2. 準備期は食物を口に入れ、咀嚼して嚥下しやすい形に整える段階であり、喉頭蓋が閉じる段階ではありません。正しくは:準備期では、食物の咀嚼、唾液との混合、食塊の形成が行われます。選びやすい理由:食事の準備段階であり、口の中での操作が行われるため、嚥下に関連する行動として選びやすいかもしれません。混同注意:嚥下反射が起こる咽頭期。
- 3. 口腔期は形成された食塊を舌の動きによって咽頭へ送り込む随意的な段階であり、喉頭蓋が閉じるのはその後の不随意的な咽頭期です。正しくは:口腔期では、舌の動きにより食塊を咽頭へ送ります。選びやすい理由:食物が口の中から移動する段階であるため、喉頭蓋の動きも同時に始まると思われがちですが、喉頭蓋の閉鎖は嚥下反射が誘発された後です。混同注意:不随意的な嚥下反射が始まる咽頭期。
- 4. 正解。咽頭期は嚥下反射が誘発され、食物が咽頭を通過する不随意的な段階です。この際に誤嚥を防ぐため、喉頭が挙上し、喉頭蓋が喉頭への入り口を閉鎖します。選びやすい理由:正解肢であるため、正しく理解していれば選びやすいです。
- 5. 食道期は、食物が咽頭を通過し食道に入ってから胃へ送られる段階であり、喉頭蓋が喉頭への入り口を閉じる時期ではありません。喉頭蓋は既に閉鎖の役割を終えています。正しくは:食道期では、食道の蠕動運動により食物が胃へ送られます。選びやすい理由:嚥下の最終段階であるため、嚥下の一連の流れとして関連行動を混同しやすいです。混同注意:咽頭期で起こる誤嚥防止機構。
国試ポイント
嚥下の各相における主要な生理学的イベント、特に誤嚥防止機構(喉頭蓋の閉鎖、声門閉鎖、喉頭挙上)がどの相で生じるかを理解すること。
混同注意
嚥下の各期(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)と、それぞれの期に起こる主要な運動や反射を混同しやすい。特に「口腔期」と「咽頭期」での食物の位置と反射の開始タイミング。
次に同じ論点が出たら
嚥下の問題が出た場合、まず問題文がどの嚥下相に焦点を当てているかを確認する。反射的要素が関与する場合は不随意相(咽頭期、食道期)に注目し、特に誤嚥防止機構(喉頭蓋、声門)の働きは咽頭期であると判断する。
関連知識
嚥下は先行期、準備期、口腔期(随意相)、咽頭期(不随意相)、食道期(不随意相)の5つの段階に分けられる。咽頭期には嚥下反射が誘発され、軟口蓋の挙上による鼻腔への逆流防止、喉頭の挙上と喉頭蓋の閉鎖による気道への誤嚥防止、輪状咽頭筋の弛緩による食道入口部の開大が起こる。