母乳栄養を希望している母親への説明で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
母乳栄養中の母親は、栄養バランスの取れた食事が重要です。納豆などの大豆製品は、良質なタンパク質やビタミンKなど、母乳の質を高める上で有益な栄養素を豊富に含んでいます。ビタミンKは新生児の出血性疾患予防に間接的に寄与するとされています。一方、飲酒や過剰なカフェイン摂取は避け、赤ちゃんへの直射日光浴は皮膚への悪影響があるため推奨されません。
選択肢ごとの解説
- 1. 授乳中の飲酒は、アルコールが母乳を介して赤ちゃんに移行し、発達に悪影響を与える可能性があるため避けるべきです。特に新生児期はアルコールの分解能力が低く、影響を受けやすいです。正しくは:「授乳中は、アルコールの摂取は控えましょう。どうしても飲酒したい場合は、飲酒後しばらく授乳を避け、搾乳して捨てるなどの対応が必要です。」選びやすい理由:少量の飲酒であればストレス軽減になるという考えから、許容範囲内と誤解しやすい。混同注意:妊娠中の飲酒と混同し、妊娠中ほど厳格ではないと誤解されることがある。
- 2. 赤ちゃん、特に新生児や乳児の皮膚は非常にデリケートであり、過度な日光浴は日焼けによる皮膚の損傷(やけど)や脱水、熱中症のリスクを高めます。紫外線は皮膚がんのリスクも高めるため、避けるべきです。正しくは:「赤ちゃんには、直射日光を避けつつ、窓際などで短時間、間接的に日光に当てることで、ビタミンDの生成を促し、骨の健康をサポートできます。」選びやすい理由:ビタミンD生成のために日光浴が推奨されるという知識と混同し、程度を誤解しやすい。混同注意:黄疸予防のための日光浴(現在は推奨されない)と混同したり、成人におけるビタミンD生成のための日光浴と混同しやすい。
- 3. 正解。納豆は大豆製品であり、タンパク質、食物繊維、イソフラボン、ビタミンK、鉄分など、母乳の質を高め、母親の健康維持に必要な栄養素を豊富に含んでいます。特にビタミンKは新生児の出血予防に重要であり、母親の食事から摂取することで母乳中の濃度を高めることができます。正しくは:正答のため修正不要。
- 4. カフェインは母乳を介して赤ちゃんに移行し、赤ちゃんの興奮、不眠、易刺激性などの原因となることがあります。一般的に、授乳中のカフェイン摂取は、1日にコーヒー2〜3杯程度までが目安とされており、6杯以上は過剰摂取にあたります。正しくは:「授乳中のカフェイン摂取は、適量を心がけましょう。一般的には1日にコーヒー2〜3杯程度までが目安です。赤ちゃんの様子を見ながら調整してください。」選びやすい理由:カフェインの分解能力には個人差があるため、自分は大丈夫だと過信しやすい。混同注意:妊娠中のカフェイン制限と比較して、授乳中の方が緩いと誤解しやすい。
国試ポイント
授乳中の母親の食事、生活に関する具体的な指導内容について、適切なものと不適切なものを区別できるかを問う問題です。特に、母乳を介して赤ちゃんに影響を与える可能性のある飲食物や、育児における安全管理の基本知識が問われます。
混同注意
授乳中の飲酒・喫煙・カフェイン摂取の許容範囲、新生児のビタミンK投与と母親の食事からのビタミンK摂取の関係、新生児の黄疸予防と日光浴の推奨の有無など、様々な育児指導の知識が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、授乳中の母親が摂取するべき栄養素、避けるべき食品・物質、そして赤ちゃんの生理的特徴や成長発達段階に応じた適切なケアについて、網羅的に知識を確認する必要があります。
関連知識
母乳の組成、母乳分泌促進因子、授乳婦の栄養管理、新生児の生理的特徴(肝機能、皮膚の感受性、ビタミンK欠乏性出血症など)、カフェイン・アルコールの母乳移行と赤ちゃんへの影響、育児に関する誤った民間療法。