Bowlby〈ボウルビィ〉が提唱したアタッチメントの記述で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ボウルビィのアタッチメント理論において、乳児が特定の養育者との愛着を形成するにつれて、見慣れない他者に対する警戒心や不安を表す人見知り(ストレンジャーアングザイエティ)が出現します。これは通常、生後6か月から1歳頃にかけて観察される発達上の正常な現象です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。愛着が形成されると、生後6、7か月ころから見知らぬ人に対して不安や警戒を示す人見知りがみられるようになります。
- 2. 安全基地とは、子どもが探索活動を行う際に安心して出発し、困難や不安を感じたときに戻ってこられる心理的なよりどころとなる養育者(主に母親)を指します。物理的な場所ではありません。正しくは:安全基地とは、子どもが安心して探索活動を行い、困ったときに戻ってこられる心理的なよりどころとなる養育者を指します。選びやすい理由:「基地」という言葉から、物理的な場所を連想しやすいため。混同注意:愛着対象(養育者)と、物理的な居場所を混同している。
- 3. アタッチメント(愛着)は、乳幼児が特定の養育者(通常は母親)との間に築く、深く持続的な情緒的絆を指します。不特定の他者との間には形成されません。正しくは:アタッチメントとは、子どもと**特定の**養育者との間に築かれる、深く持続的な情緒的絆のことです。選びやすい理由:「情緒的な結びつき」という言葉自体は正しいので、対象が不特定である点を見落としやすい。混同注意:社会的な交流や一般的な人間関係と、特定の愛着関係を混同している。
- 4. 愛着対象との分離反応は、ボウルビィによって「抗議の段階(Protest)」「絶望の段階(Despair)」「分離の段階(Detachment)」の3つの段階が提唱されています。第一段階は「抗議の段階」です。正しくは:愛着対象との分離で生じる子どもの行動の第一段階は「抗議の段階」である。選びやすい理由:分離不安の段階論を知っていても、その順序を正確に覚えていない場合に選びやすい。混同注意:分離不安の3段階の順序、「抗議(Protest)」「絶望(Despair)」「分離(Detachment)」を混同している。
国試ポイント
ボウルビィのアタッチメント理論の基本的な概念(人見知り、安全基地、分離不安の段階)とその具体的な内容を理解しているかが問われる問題です。各概念の正確な定義と、発達段階における出現時期を覚えることが重要です。
混同注意
愛着対象が物理的な場所と混同されやすい(安全基地)。愛着の対象が特定の養育者ではなく、不特定多数と混同されやすい。分離不安の段階の順序(抗議、絶望、分離)を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題された場合は、ボウルビィの愛着理論における「愛着の4つの発達段階」の具体的な内容や、「愛着タイプ(安定型、不安定型)」の特徴、あるいは「分離不安の各段階での子どもの具体的な行動」について問われる可能性があるため、それらを重点的に確認する。
関連知識
愛着の4つの発達段階(前愛着段階、愛着形成段階、特定の愛着段階、目標修正的パートナーシップ段階)。ストレンジャーアングザイエティ(人見知り)とセパレーションアングザイエティ(分離不安)の区別。メアリー・エインズワースの「ストレンジ・シチュエーション法」と愛着タイプ(安定型、回避型、アンビバレント型、無秩序型)。