肝障害の指標となる血液生化学検査の項目はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は、肝細胞内に豊富に存在する酵素です。肝細胞が障害を受けて壊れると、この酵素が血液中に流れ出し、血中濃度が上昇します。そのため、ALT値の上昇は肝細胞の破壊、すなわち肝障害の有無や程度を評価する上で非常に重要な指標となります。特に急性肝炎や脂肪肝などで上昇が顕著に見られます。
選択肢ごとの解説
- 1. CRPは炎症反応の指標であり、肝機能障害の直接的な指標ではありません。正しくは:CRPは炎症反応や組織損傷の有無・程度を評価する際に用いられます。選びやすい理由:炎症が起こると肝臓でCRPが産生されるため、間接的に肝臓に関連すると思われるかもしれませんが、直接の肝機能指標ではありません。混同注意:肝臓は様々なタンパク質を産生するため、肝臓と関連する血液検査項目と混同しやすいです。
- 2. 尿素窒素は主に腎臓の機能や脱水状態を評価する指標であり、肝機能の直接的な指標ではありません。正しくは:尿素窒素は腎機能や体内のタンパク質代謝の状態を反映します。選びやすい理由:尿素は肝臓で生成されますが、その血中濃度は主に腎臓での排泄能に影響されるため、肝機能の直接的な指標としては不適切です。混同注意:肝臓と腎臓は密接に関連する臓器であるため、それぞれの機能指標を混同しやすいです。
- 3. アミラーゼは主に膵臓から分泌される消化酵素で、膵臓の障害を示す指標です。肝機能障害の指標ではありません。正しくは:アミラーゼは膵炎などの膵疾患の診断に用いられます。選びやすい理由:消化器系の臓器であるため、肝臓と関連があるように思えるかもしれませんが、専門は異なります。混同注意:消化器系の酵素であるため、他の消化器系の臓器(肝臓、胆道など)の指標と混同しやすいです。
- 4. 正解。ALTは主に肝細胞に存在する酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に流出し、その値が上昇するため、肝機能障害の重要な指標となります。正しくは:(正答のため修正不要)選びやすい理由:(正答のため該当せず)混同注意:(正答のため該当せず)
国試ポイント
肝臓、腎臓、膵臓など主要臓器の機能を評価する主要な血液生化学検査項目とその意義について、正確な知識が問われます。特に、どの項目がどの臓器のどの側面(炎症、機能不全、細胞破壊など)を示すのかを理解しているかが重要です。
混同注意
AST、ALP、γ-GTPなど、他の肝機能検査項目との区別。また、CRP(炎症)、尿素窒素(腎機能)、アミラーゼ(膵機能)など、他の臓器の機能指標と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の主要な肝機能検査項目(AST, ALP, γ-GTP, ビリルビン, アルブミンなど)がそれぞれ肝臓のどのような機能障害を示すのか、また他の臓器(腎臓、膵臓など)の代表的な機能指標と混同しないかを確認します。
関連知識
肝機能検査には、AST(逸脱酵素)、ALP、γ-GTP(胆道系酵素)、総ビリルビン、アルブミン(合成能)、プロトロンビン時間(合成能)など、様々な項目があり、それぞれ肝臓の異なる側面を反映しています。ALTは主に肝細胞の破壊を示すマーカーとして重要です。