高齢者の睡眠で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
高齢者の睡眠では、深い睡眠が減少し、浅い睡眠や中途覚醒が増加することで睡眠の質が低下します。そのため、寝付くまでに時間がかかったり(入眠潜時の延長)、夜中に目が覚める回数が増えたりします。総睡眠時間自体は大きく変化しないか、むしろ短くなる傾向にあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 高齢者では、若年者に比べて単相性の睡眠から多相性の睡眠(途中で覚醒を挟むなど)へ変化する傾向があります。正しくは:多相性の睡眠パターンになる。選びやすい理由:単相性睡眠は若年者の特徴であり、高齢者では睡眠の分断化が進むため誤りである。混同注意:単相性睡眠は一晩に一度まとめて眠るパターンを指し、高齢者ではこれが維持されにくくなる。
- 2. 高齢者では、深い眠り(徐波睡眠)が減少し、浅い眠り(ステージ1、2)の割合が増加します。正しくは:浅い眠りの段階が増加する。選びやすい理由:高齢者では睡眠の質が低下するため、深い睡眠が減少することは正しいが、浅い睡眠の減少は誤りである。混同注意:レム睡眠や深いノンレム睡眠(徐波睡眠)が減少する一方で、覚醒と浅いノンレム睡眠が増加する傾向にある。
- 3. 高齢者では、総睡眠時間は若年者と大きく変わらないか、むしろ短縮する傾向が見られます。睡眠の分断化により、実際に眠っている時間(睡眠効率)は低下します。正しくは:全体の睡眠時間は若年者と大きく変わらないか、むしろ短縮する。選びやすい理由:高齢者が長く床にいることがあるため、総睡眠時間が長くなると誤解されがちだが、実際に眠っている時間は必ずしも長くならない。混同注意:床にいる時間が長くなっても、実際に眠っている時間(睡眠時間)が長くなるわけではない。睡眠効率が低下するため、総睡眠時間は変化しないか短くなることが多い。
- 4. 正解。高齢者では、睡眠の質の低下や生理的な変化により、夜中に目覚める回数(中途覚醒)が増加します。これは睡眠の分断化の一因です。正しくは:正しい選択肢。選びやすい理由:正しい内容のため、特に誤解を招く点はない。
- 5. 正解。高齢者では、概日リズムの変化や生理的な要因により、床についてもなかなか眠りにつけない(入眠潜時の延長)傾向があります。正しくは:正しい選択肢。選びやすい理由:正しい内容のため、特に誤解を招く点はない。
国試ポイント
高齢者の生理的変化に伴う睡眠の特徴を正確に理解しているかが問われています。特に、睡眠構造の変化(深い睡眠の減少、浅い睡眠の増加、中途覚醒の増加)と、それに伴う睡眠の質の低下がポイントです。
混同注意
総睡眠時間と睡眠効率、あるいは床にいる時間と実際に眠っている時間を混同しないように注意が必要です。また、単相性睡眠と多相性睡眠の変化も重要な点です。
次に同じ論点が出たら
高齢者の睡眠ケアにおける具体的な看護介入(例:生活リズムの調整、睡眠環境の整備、日中の活動促進など)について問われる可能性があります。
関連知識
高齢者の睡眠障害(不眠症、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群など)、睡眠薬の使用と副作用、睡眠環境の調整、ノンレム睡眠とレム睡眠の役割。