高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉で保護された高齢者が入所する社会福祉施設はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
特別養護老人ホームは、要介護認定を受けた高齢者が入居する介護保険施設ですが、高齢者虐待防止法に基づく市町村の緊急一時保護事業として、虐待を受けた高齢者を一時的に受け入れる役割を担うことがあります。虐待からの保護は、緊急性が高く、特別な対応が必要なため、社会福祉施設である特別養護老人ホームがその役割を果たすことが期待されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 軽費老人ホームは、低所得で身寄りのない高齢者や、家庭環境や経済的な理由で自宅での生活が困難な高齢者が入居する施設であり、虐待からの保護を主目的とはしていません。正しくは:軽費老人ホームは、身寄りのない低所得高齢者や家庭環境により自宅での生活が困難な高齢者が入居する施設です。選びやすい理由:「ホーム」と名が付くため、高齢者全般を受け入れる施設の一つとして誤解される可能性があります。混同注意:他の老人ホームの種類と機能が混同されやすいです。
- 2. 有料老人ホームは、自立から要介護までの高齢者が、居住サービス、介護サービス、生活支援サービスなどを受ける施設ですが、虐待からの緊急保護を目的とするものではありません。正しくは:有料老人ホームは、居住サービスや生活支援を提供する高齢者向けの施設です。選びやすい理由:「老人ホーム」という名称から、高齢者であれば誰でも入居できると考えるかもしれません。混同注意:高齢者施設全般として捉えられがちですが、その機能や目的は多岐にわたります。
- 3. 正解。特別養護老人ホーム(特養)は、介護保険法に基づいて運営される公的な社会福祉施設であり、高齢者虐待防止法により緊急一時保護された高齢者が入所できるとされています。入所には原則として要介護3以上が要件ですが、虐待からの保護など市町村の判断により特例入所が認められる場合があります。正しくは:特別養護老人ホームは、要介護高齢者が入居し、生活全般の介護を受ける公的な施設であり、高齢者虐待からの保護対象者を受け入れる役割も担います。選びやすい理由:要介護度が高いというイメージから、虐待からの緊急保護という側面が見落とされがちかもしれません。混同注意:他の介護保険施設や高齢者施設と、入所要件や役割が混同されることがあります。
- 4. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者が安心して居住できる賃貸住宅であり、安否確認や生活相談サービスなどが提供されますが、虐待からの緊急一時保護の機能は通常有していません。正しくは:サービス付き高齢者向け住宅は、生活支援サービスが付帯した高齢者向けの賃貸住宅です。選びやすい理由:「高齢者向け」という言葉から、高齢者の問題全般に対応する施設と誤解される可能性があります。混同注意:高齢者向けの住まい全般と混同され、その特定の機能が見過ごされやすいです。
国試ポイント
高齢者虐待防止法における保護対象者の受け入れ先に関する知識が問われています。各高齢者施設の機能と役割、特に緊急時の対応能力を理解しているかどうかが重要です。
混同注意
各高齢者施設の名称だけではその機能や入所要件を判断しにくいため、それぞれの施設の具体的な役割を正確に把握しておく必要があります。特に「老人ホーム」と名のつく施設は多岐にわたります。
次に同じ論点が出たら
高齢者虐待の具体的な事例を提示し、どの施設が適切か、あるいはどのような支援が必要かを判断させる問題に発展する可能性があります。
関連知識
高齢者虐待防止法の目的(虐待の防止、養護者支援)、虐待の種類(身体的、心理的、性的、経済的、ネグレクト)、通報義務、市町村の役割(事実確認、立入調査、保護)、一時保護の場所(老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホームなど)。