Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石による疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
尿酸結石の予防には、尿を希釈し、尿中の尿酸濃度を下げるために十分な水分摂取が最も重要です。1日2リットル以上の水分摂取が推奨されます。飲酒は尿酸値を上昇させ、動物性タンパク質の過剰摂取も尿酸産生を促進するため控えるべきです。激しい運動は脱水を招き、結石リスクを高める可能性があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿酸結石の主な原因の一つにアルコールの過剰摂取があります。アルコールは尿酸の産生を促進し、尿酸の排出を妨げるため、結石形成のリスクを高めます。正しくは:「飲酒量は控えめにし、特にビールなどのプリン体が多いアルコールは避けるようにしましょう」選びやすい理由:「完全に禁止するわけではない」というニュアンスで迷うかもしれませんが、制限なしは不適切です。混同注意:アルコールと尿酸値の関係性についての知識が曖昧だと間違えやすいです。
- 2. 激しい運動は脱水状態を招きやすく、尿が濃縮されることで結石形成のリスクが高まります。また、大量の発汗により尿量が減少し、尿中の結石成分濃度が上昇します。さらに、運動による乳酸の蓄積が尿酸の排泄を妨げる可能性もあります。正しくは:「適度な運動は推奨されますが、脱水を避けるために運動中はこまめに水分補給を心がけましょう」選びやすい理由:運動は健康に良いという一般的な認識から選んでしまうかもしれませんが、結石予防においては運動の種類と水分補給が重要です。混同注意:一般的な健康増進のための運動と、結石再発予防のための運動の注意点の区別ができていないと間違いやすいです。
- 3. 正解。尿酸結石の予防において、十分な水分摂取は最も重要です。多量の水分摂取により尿量が増え、尿中の尿酸濃度が薄まることで、結石の形成や成長が抑制されます。具体的には、1日に2リットル以上の水分を摂取し、尿量が2リットル以上になることを目標とすることが推奨されます。正しくは:この選択肢は適切なので修正の必要はありません。選びやすい理由:結石の種類に関わらず、水分摂取は有効な予防策であるため、正答肢として判断しやすいです。混同注意:他の生活習慣指導との優先順位を間違えると混乱することがあります。
- 4. 動物性タンパク質(肉類など)を多く摂取すると、体内でプリン体が多く生成され、尿酸値が上昇します。また、動物性タンパク質の分解過程で酸性の物質が生成され、尿が酸性になりやすいため、尿酸が溶けにくくなり結石形成を促進します。正しくは:「動物性タンパク質を多く含む食品の過剰摂取は控え、バランスの取れた食事を心がけましょう」選びやすい理由:タンパク質は体に必要な栄養素であるため、一見健康に良いと思われがちです。しかし、尿酸結石予防の観点からは制限が必要です。混同注意:一般的な栄養学知識と、痛風・尿酸結石患者向けの食事指導が混同される可能性があります。
国試ポイント
尿酸結石の再発予防における生活指導の知識が問われています。特に水分摂取の重要性、飲酒・食事(動物性タンパク質)の制限、運動時の注意点など、基本的な生活習慣の指導内容を理解しているかがポイントです。
混同注意
尿酸結石とシュウ酸カルシウム結石など、他の種類の尿路結石の食事指導が混同されやすいです。例えば、シュウ酸カルシウム結石ではシュウ酸の摂取制限が重要になりますが、尿酸結石ではプリン体やアルコールがより重要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、尿酸結石患者に対する食事内容の具体的な指導(プリン体含有量の多い食品、尿をアルカリ化する食品など)や、尿のpH調整薬(尿アルカリ化薬)の知識が問われる可能性があります。
関連知識
痛風、高尿酸血症、尿路結石の種類と原因、食事療法、飲水指導、尿のpH管理(尿のアルカリ化)。