安静臥床による廃用症候群で生じるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
廃用症候群では、身体活動の低下に伴い、骨への機械的刺激が減少します。これにより、骨芽細胞の活動が低下し骨形成が抑制される一方で、破骨細胞による骨吸収が相対的に亢進します。結果として骨密度が低下し、骨粗鬆症のリスクが増大します。
選択肢ごとの解説
- 1. 安静臥床により呼吸筋の活動が低下し、肺の拡張が不十分になるため、一回換気量は減少します。正しくは:一回換気量の減少選びやすい理由:運動不足による呼吸機能の変化と混同しやすいですが、呼吸機能は低下します。混同注意:運動による換気量の増加
- 2. 臥床により重力の影響が少なくなり、体液が下肢に貯留しにくくなるため、循環血液量は減少傾向を示します。また、利尿ホルモンの作用も影響します。正しくは:循環血液量の減少選びやすい理由:体液移動があるため、一時的に中心静脈圧が上がることはありますが、全体的な循環血液量は減少します。混同注意:起立時の下肢への血液貯留
- 3. 身体活動が低下するため、エネルギー消費が減り、基礎代謝は低下します。正しくは:基礎代謝の低下選びやすい理由:炎症など他の病態が併存する場合の上昇と混同しやすいです。混同注意:活動時の代謝亢進
- 4. 正解。骨への荷重刺激が減少すると、骨形成が抑制され、一方で骨吸収が亢進するため、骨密度が低下します。これは骨粗鬆症の一因となります。正しくは:骨吸収の亢進は正しい状態です。選びやすい理由:骨に関する知識が不足していると、骨形成の低下と吸収の亢進を区別できない可能性があります。混同注意:骨形成の促進
- 5. 活動量の低下や全身状態の変化により、消化管機能の低下や心理的な要因から食欲は減退することが一般的です。正しくは:食欲の減退選びやすい理由:安静にしていると栄養状態が良くなると誤解されがちですが、実際は逆です。混同注意:運動後の食欲増進
国試ポイント
廃用症候群による全身の生理的変化、特に骨、循環器、呼吸器、代謝への影響を理解しているか問う問題です。各臓器への影響を正確に覚えることが重要です。
混同注意
骨形成の低下と骨吸収の亢進は、どちらも骨密度の低下につながりますが、それぞれ異なるメカニズムです。廃用症候群では、両方が複合的に関与しますが、特に骨吸収の亢進が顕著です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各臓器系の具体的な変化(例: 筋萎縮の程度、心拍出量の変化、消化器系の機能低下など)や、それに対する具体的な看護介入(例: 早期離床、ポジショニング、栄養管理など)について問われる可能性があります。
関連知識
廃用症候群は、筋力低下、関節拘縮、起立性低血圧、褥瘡、精神機能の低下など、多岐にわたる症状を呈します。これらの各症状と、それに対応する看護介入も関連知識として重要です。