タイムアウトによって予防できるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
タイムアウトは、手術や侵襲的処置の開始直前に、患者、実施部位、術式などを医療チーム全員で最終確認する手順です。これは、患者の取り違え(誤認)、手術部位の誤り、術式の誤りといった重大な医療事故を未然に防ぐことを主な目的としています。国際的にも推奨されている安全確認プロセスです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。タイムアウトは手術や処置を開始する直前に、患者本人、実施部位、術式などを医療チーム全体で最終確認することで、患者の取り違えや左右の誤りといった医療事故を防止する目的があります。
- 2. 抗がん剤の曝露予防は、薬剤の準備・投与時の適切な保護具着用や安全な取り扱いプロトコルによって行われます。タイムアウトとは直接関連しません。正しくは:抗がん剤の曝露予防は、適切な個人用保護具(PPE)の使用や安全キャビネットでの調製など、薬剤取り扱い手順の遵守によって防げます。選びやすい理由:医療安全に関する選択肢であるため、一見正しいように見えるかもしれませんが、タイムアウトの具体的な適用範囲とは異なります。混同注意:薬剤取り違え(患者誤認の一種)と薬剤師や看護師の曝露を混同しやすい。
- 3. 個人情報の漏洩は、電子カルテのアクセス管理、情報の物理的・電子的保護、職員への情報セキュリティ教育などによって予防されます。タイムアウトの対象外です。正しくは:個人情報の流出は、情報セキュリティ対策の徹底や職員の倫理教育によって防げます。選びやすい理由:医療安全全般に関する話題として考えがちですが、タイムアウトの目的とは異なる分野です。混同注意:患者誤認と情報セキュリティの概念を混同しやすい。
- 4. ベッドからの転落予防は、ベッド柵の使用、フットボードの活用、患者の状態に応じたアセスメント、センサーの設置、巡回などによって行われます。タイムアウトとは関連しません。正しくは:ベッドからの転落は、アセスメントに基づく転落予防策の実施(ベッド柵、センサー、履物、環境整備など)によって防げます。選びやすい理由:高齢患者やADL低下患者にとっては重要な安全管理項目であるため、選んでしまいがちですが、タイムアウトの直接的な効果ではありません。混同注意:周術期の転落予防(麻酔導入後など)と、一般的な病棟での転落予防を混同しやすい。
- 5. 血液媒介感染症の予防は、標準予防策の徹底(手指衛生、個人用保護具の着用)、針刺し事故予防、医療廃棄物の適切な処理などによって行われます。タイムアウトの目的とは異なります。正しくは:血液を介した感染症の伝播は、標準予防策の遵守(手指衛生、PPE使用、針刺し防止)によって防げます。選びやすい理由:手術や処置中に起こりうるリスクとして、これも医療安全の一部と捉えられやすいですが、タイムアウトの直接的な効果ではありません。混同注意:術前の感染予防(清潔操作)と、血液媒介感染対策(標準予防策)を混同しやすい。
国試ポイント
タイムアウトの具体的な目的と、それが予防できる医療事故の種類について理解しているかを問う問題です。医療安全の基本的な知識が試されます。
混同注意
医療安全に関連する様々な対策(感染対策、転倒予防、薬剤管理など)と、タイムアウトの具体的な適用範囲を混同しやすい。タイムアウトは特に「患者誤認」「部位誤認」「術式誤認」の防止に特化したものです。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、タイムアウトが「いつ」「誰が」「何を」確認するのか、その具体的な手順と目的を詳細に問われる可能性があります。また、タイムアウトが有効な医療事故の具体的な事例を問う問題も考えられます。
関連知識
・WHO手術安全チェックリスト ・医療事故防止のための基本的な取り組み ・標準予防策と感染経路別予防策 ・転倒・転落アセスメントと対策 ・薬剤管理と安全な取り扱い