診療情報の取り扱いで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
セカンドオピニオンは、患者が自身の疾患や治療法について、主治医以外の専門家の意見を聞くことで、より適切な医療を選択するための重要な権利です。現医療機関は、患者がセカンドオピニオンを求める際に、必要な診療情報を提供することで、患者の自己決定権を支援する義務があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 診療情報の開示請求は、患者本人だけでなく、法定代理人や遺族なども行うことができます。正しくは:診療情報の開示請求は患者本人に限られず、法定代理人や遺族も行うことができる。選びやすい理由:「患者本人」という表現が最も基本的な開示主体であるため、限定的解釈をしてしまう可能性がある。混同注意:患者の権利としての情報開示の原則と、その具体的な代理請求の範囲が混同されやすい。
- 2. 患者には情報提供を受ける権利と同時に、情報提供を拒否する権利も保障されています。患者が説明を拒否した場合は、無理に説明を行うべきではありません。正しくは:医療者は患者が情報提供を受けることを拒否した場合、無理に説明を行うべきではない。選びやすい理由:医療側の説明義務と患者の知る権利が強調されがちで、患者の拒否権が見落とされやすい。混同注意:インフォームドコンセントにおける説明義務と、患者の自己決定権としての説明拒否権の優先順位が混同されやすい。
- 3. 感染症法に基づく特定感染症の届出は、公共の利益(公衆衛生の保護)のため、患者本人の同意がなくても医療機関の義務として行われます。同意は不要です。正しくは:感染症法の定めによる届出は、患者本人の同意なしに行うことができる。選びやすい理由:個人情報保護の観点から、どのような情報開示にも同意が必要だと誤解しがち。混同注意:通常の個人情報保護の原則と、感染症法による特例が混同されやすい。
- 4. 正解。患者がセカンドオピニオンを希望した場合、円滑な医療を受ける権利を保障するために、現医療機関は診療情報を提供することが適切です。これは患者の権利の尊重に基づいています。
国試ポイント
診療情報の取り扱いに関する法的・倫理的側面を問う問題です。患者の権利(自己決定権、知る権利、情報開示請求権、セカンドオピニオンを受ける権利)と、医療機関の義務(説明義務、情報提供義務、個人情報保護義務、感染症法による届出義務)を正確に理解しているかが重要となります。
混同注意
診療情報の開示と提供の範囲、感染症法の特例、インフォームドコンセントにおける患者の拒否権など、関連する複数の概念が絡み合っているため、混同しやすい点が多いです。
次に同じ論点が出たら
この知識を基に、もし患者がセカンドオピニオンを希望する際に、どのような診療情報(例:検査データ、画像、診療記録のコピーなど)を準備し、提供すべきかを判断できるか。
関連知識
インフォームドコンセントの原則、個人情報保護法、医療法、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)、患者の権利に関するリスボン宣言。