病院では、育児中の時短勤務、夜勤専従、非常勤など多様な労働時間や雇用形態の看護師が働いている。看護管理者が行うマネジメントで最も優先するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
多様な働き方をする看護師がいる職場において、特定の看護師に業務が集中しないよう調整することは、ワークライフバランスの維持、過重労働の防止、看護の質の確保、そして看護師全体のモチベーション維持に不可欠です。これは、組織全体の生産性と持続可能性を高める上で最も優先されるべきマネジメントの基本原則です。
選択肢ごとの解説
- 1. 夜勤専従看護師の休暇を増やすことは、特定の看護師の労働条件改善にはつながりますが、多様な働き方をする組織全体のマネジメントにおいて「最も優先する」べき事項とは言えません。全体的な業務配分や公平性、質の維持といった視点が欠けています。正しくは:特定の看護師の休暇を増やすことより、全ての看護師が公平に休暇を取得できるよう配慮する。選びやすい理由:夜勤専従は負担が大きいので、休暇を増やすのは良いことのように思える。混同注意:個別のニーズに応えることは重要だが、組織全体の最適化がより優先される。
- 2. 育児中の看護師を院内研修から免除することは、一時的な負担軽減にはなるかもしれませんが、看護師の専門性維持・向上や最新知識の習得機会を奪うことになり、結果として看護の質低下やキャリア形成への悪影響を招く可能性があります。長期的な視点で見ると適切ではありません。正しくは:育児中の看護師に対しても、eラーニングや短時間研修、アーカイブ視聴など、参加しやすい形態で研修機会を提供する。選びやすい理由:育児中は忙しいので、研修免除は助かるだろうと考えるかもしれない。混同注意:一時的な便宜と長期的なスキル維持・向上を混同しやすい。
- 3. 非常勤看護師に患者の受け持ちを免除することは、業務の公平性を欠き、他の常勤看護師への負担を増大させます。また、非常勤看護師の専門性を十分に活かせないことにも繋がり、組織全体の生産性やモチベーション低下を招く可能性があります。非常勤でも能力に応じた役割を担うべきです。正しくは:非常勤看護師に対しても、勤務時間やスキルに応じて患者の受け持ちや役割を適切に割り振る。選びやすい理由:責任の大きい受け持ち業務を免除することで、非常勤の負担を軽減できると考えるかもしれない。混同注意:非常勤=責任が軽いという誤った認識に基づきやすい。
- 4. 正解。多様な勤務形態の看護師が働く中で、特定の看護師に業務が集中すると、過重労働や疲弊を引き起こし、離職リスクの増加、看護の質低下、チームワークの悪化につながります。業務を公平に配分し、全体として効率的かつ持続可能な体制を構築することが、組織マネジメントにおいて最も優先すべき基本原則です。これにより、全ての看護師が能力を発揮しやすくなります。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:他の選択肢も個別には良いことのように思えるが、全体最適の視点で見るとこれには及ばない。混同注意:個別の優遇措置と、組織全体の公平性・効率性のバランスを誤解しやすい。
国試ポイント
看護管理における公平な業務配分と多様な働き方への対応、組織全体の効率性維持の重要性が問われています。
混同注意
個別看護師の負担軽減(1, 2, 3)と組織全体の公平性・効率性(4)のバランス。
次に同じ論点が出たら
この問題で最も優先度の高いマネジメントを理解できているか。個別対応と全体最適の視点を区別できるか。
関連知識
ワークライフバランス、人材育成、チームマネジメント、労働基準法、看護職員確保対策。