モルヒネの副作用(有害事象)はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
モルヒネは消化管のオピオイド受容体に作用し、腸の蠕動運動を抑制することで便秘を引き起こします。これはオピオイド鎮痛薬で非常に頻繁に見られる副作用であり、治療開始時から注意が必要です。
選択肢ごとの解説
- 1. モルヒネには直接的な出血傾向を促進する作用はありません。正しくは:モルヒネは凝固系に直接作用しないため、出血傾向とは関連が薄いです。選びやすい理由:薬剤によっては出血傾向を増悪させるものがあるため、混同するかもしれません。混同注意:他の抗凝固薬や抗血小板薬の副作用と混同しがちです。
- 2. モルヒネの一般的な副作用として聴覚障害は報告されていません。耳毒性を持つ薬剤とは異なります。正しくは:モルヒネは耳毒性を持つ薬剤ではないため、聴覚障害は通常起こりません。選びやすい理由:薬剤の種類によっては耳毒性を持つものがあるため、誤って選択する可能性があります。混同注意:アミノグリコシド系抗生物質など、耳毒性のある薬剤と間違えることがあります。
- 3. 正解。モルヒネは消化管の運動を抑制し、腸の蠕動運動を低下させるため、便秘は非常に高頻度で発生する副作用です。正しくは:モルヒネは腸管のオピオイド受容体に作用し、蠕動運動を抑制するため、便秘を引き起こします。選びやすい理由:便秘は一般的な症状なので、薬剤との関連を見落とすことがあるかもしれません。混同注意:患者の生活習慣や食事内容による便秘と、薬剤性の便秘を区別するのが難しいと感じるかもしれません。
- 4. モルヒネには骨髄機能に直接影響を及ぼし、骨髄抑制を引き起こす作用はありません。これは抗がん剤などの副作用としてよく見られます。正しくは:モルヒネは骨髄抑制作用を持たないため、骨髄機能の低下は生じません。選びやすい理由:多くの強力な薬剤が骨髄抑制を引き起こすため、モルヒネもそうだと誤解する可能性があります。混同注意:抗がん剤など、骨髄抑制をきたす他の薬剤の副作用と混同することがあります。
国試ポイント
モルヒネを含むオピオイド鎮痛薬の主な副作用とその対処法に関する知識が問われています。特に、消化器症状(便秘、悪心・嘔吐)や呼吸抑制、眠気などは重要です。
混同注意
モルヒネの副作用として、呼吸抑制や悪心・嘔吐も頻繁に起こりますが、選択肢の中では便秘が最も適切な解答です。他の選択肢はモルヒネの直接的な副作用ではありません。
次に同じ論点が出たら
モルヒネ投与中の患者の便秘に対して、どのような看護介入や薬剤調整が行われるかについて判断できる。
関連知識
オピオイド誘発性便秘(OIC)の管理として、刺激性下剤や浸透圧性下剤の併用、あるいはオピオイド受容体拮抗薬(例: ナロキソン)の使用が考慮されます。また、吐き気に対しては制吐剤、呼吸抑制に対してはナロキソンの拮抗作用が用いられます。