上腕動脈で行う聴診法による血圧測定で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
血圧測定では、測定部位(マンシェットの中心)を心臓の高さに合わせることが非常に重要です。心臓より低い位置で測定すると高めに、高い位置で測定すると低めに血圧が測定されるため、正確な値を得るためには心臓の高さに合わせる必要があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 成人で標準的に用いられるマンシェットの幅は、通常12〜14cm程度です。10cm幅は細すぎ、正確な血圧値が得られない可能性があります。正しくは:成人で標準的に用いられるマンシェットの幅は、通常12〜14cm程度です。選びやすい理由:『〜10cm』という表現は、『10cmまで』という意味合いで使われることがあり、幅広い解釈ができるため、正しいように感じさせる可能性があります。混同注意:マンシェットの幅は測定対象者の腕周長によって選択する必要があり、10cmは細身の成人や小児に適する場合がありますが、一般的な成人には不十分です。
- 2. マンシェットの下端は、肘窩から2〜3cm上方にくるように装着するのが適切です。これにより、聴診器を当てる際に妨げにならず、コロトコフ音を正確に聴取できます。正しくは:マンシェットの下端は、肘窩から2〜3cm上方にくるように装着します。選びやすい理由:肘窩に近い位置にマンシェットを巻くことは正しいと認識されやすいですが、正確な位置関係の理解が不足していると誤って選択する可能性があります。混同注意:マンシェットが肘窩にかかると、聴診器が当てにくくなり、正しい聴診が妨げられる可能性があります。
- 3. 正解。血圧は重力の影響を受けるため、測定部位であるマンシェットの中心が心臓(右心房の高さ)と同じ高さになるように調整することで、体位による測定誤差を最小限に抑え、正確な血圧値を測定できます。選びやすい理由:心臓の高さに合わせることは基本的な測定原則であり、選択肢の中で最も正確な測定を保証する条件であるため、正しいと判断しやすいです。混同注意:体位によって腕の位置と心臓の高さが変わるため、座っていても寝ていても、この高さを合わせる意識が重要です。
- 4. マンシェットと腕の間に指が1本程度入る強さで巻くのが適切です。この選択肢では「一本」ではなく「、本」となっており、誤字のため不適切です。また、一般的には指が2本入る程度と説明されることも多く、文言が不正確です。正しくは:マンシェットと腕の間に指が1〜2本入る程度の締まり具合で巻く。選びやすい理由:マンシェットの巻き方の目安としては正しい内容に近いため、誤字に気づかなければ正解と判断してしまう可能性があります。混同注意:この文言は、マンシェットの適切な巻き方を表す一般的な表現に似ていますが、「、本」という誤字が決定的な誤りです。また、多くの教科書では指が2本入る程度と記載されています。
国試ポイント
血圧測定の基本的な手技とその根拠が問われています。マンシェットの選択、装着位置、締まり具合、測定時の体位と腕の高さなど、正確な測定に必要な知識を網羅的に理解しているかがポイントです。特に、測定部位と心臓の高さの関係は頻出です。
混同注意
選択肢4は誤字がなければ正しい内容に近いため、見落としやすい。また、マンシェットの幅や装着位置に関する知識も曖昧だと迷いやすい。
次に同じ論点が出たら
血圧測定時の体位や姿勢によって、どのように測定値が変動するか。また、不適切なマンシェットの選択が測定値にどのような影響を与えるかを理解できているか。
関連知識
・マンシェットの幅:上腕周の2/3程度が適切。・聴診器の当て方:肘窩部の動脈上に軽く密着させる。・加圧と減圧:収縮期血圧より20〜30mmHg高く加圧し、毎秒2〜4mmHgの速度で減圧する。