右中葉領域で粗い断続性副雑音(水泡音)が聴取された場合の体位ドレナージの体位を図に示す。適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
体位ドレナージは、重力を利用して肺内の分泌物を排出させる理学療法である。右中葉の体位ドレナージでは、右中葉が解剖学的にやや前下方に位置するため、左側臥位で上半身を少し前傾させ、ベッドの頭側を15度程度下げたトレンデレンブルグ位にすることで、分泌物が気管支に向かって流れやすくなる。この体位は、右中葉からの効率的な排痰を促進するために重要である。
選択肢ごとの解説
- 1. この体位は、仰臥位で頭側が下がった姿勢であり、主に下葉の前区域のドレナージに用いられる。右中葉のドレナージには不適切である。正しくは:右中葉のドレナージには、左側臥位で上半身をやや前傾させ、ベッドの頭側を15度下げる。選びやすい理由:頭側を下げる体位は複数の区域ドレナージで用いられるため、なんとなく効果がありそうだと考えてしまいやすい。混同注意:下葉前区域の体位ドレナージ。
- 2. 正解。選択肢2の体位は、左側臥位で上半身をやや前傾させ、ベッドの頭側を15度程度下げた姿勢であり、右中葉の体位ドレナージとして最も適切である。これにより、重力によって右中葉からの分泌物が気管支へ流れやすくなる。
- 3. この体位は、腹臥位で頭側が下がった姿勢であり、主に下葉の後区域のドレナージに用いられる。右中葉のドレナージには不適切である。正しくは:右中葉のドレナージには、左側臥位で上半身をやや前傾させ、ベッドの頭側を15度下げる。選びやすい理由:頭側を下げる体位であり、分泌物排出に効果的であるように見えるため。混同注意:下葉後区域の体位ドレナージ。
- 4. この体位は、座位に近いセミファウラー位であり、主に上葉のドレナージや、呼吸が苦しい患者の安楽な体位として用いられる。右中葉のドレナージのように下方に排出を促す体位としては不適切である。正しくは:右中葉のドレナージには、左側臥位で上半身をやや前傾させ、ベッドの頭側を15度下げる。選びやすい理由:一般的な安楽な体位であるため、誤って選んでしまう可能性がある。しかし、体位ドレナージにおいては、重力方向を意識した体位が重要である。混同注意:上葉の体位ドレナージや、呼吸困難時の安楽な体位。
国試ポイント
肺葉・区域の解剖学的知識と、それに対応する体位ドレナージの適切な体位の選択
混同注意
体位ドレナージにおける各肺区域の体位は、似たような姿勢が多く混同しやすい。特に左右の肺葉・区域や、上葉・中葉・下葉といった違いを明確に理解することが重要である。
次に同じ論点が出たら
次回同様の問題が出題された場合は、まずどの肺区域からの分泌物排出を促すのかを確認する。次に、その区域が解剖学的にどの方向に開口しているかを考慮し、重力によって分泌物が最も排出されやすい体位を選択する。
関連知識
体位ドレナージは、嚢胞性線維症、気管支拡張症、肺炎などの呼吸器疾患で分泌物貯留が見られる場合に適用される。体位ドレナージと併せて、タッピングやスクイージングなどの徒手療法も行うことがある。禁忌としては、頭蓋内圧亢進、血痰、不安定狭心症、出血傾向などがあるため、患者の状態を十分に評価する必要がある。