国際社会が抱えるヘルスケアを含む課題に対して、すべての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標で、2015年の国連サミットで採択されたのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年9月の国連持続可能な開発サミットで採択されました。これは、ヘルスケアを含む経済、社会、環境の多岐にわたる課題に対する17の普遍的な目標と169のターゲットから構成され、2030年までの達成を目指し、先進国・途上国を問わずすべての国に適用されるものです。このため、質問文の「2015年の国連サミットで採択された」「すべての国に適用される普遍的目標」「ヘルスケアを含む課題」という条件をすべて満たしています。
選択肢ごとの解説
- 1. 「すべての人々の健康」は、1978年のアルマ・アタ宣言で提唱され、その後の世界保健機関(WHO)の保健戦略の基本理念となりました。HFA21はWHOが21世紀に向けて掲げた目標ですが、国連サミットで採択された普遍的な目標とは異なります。1978年アルマ・アタ宣言はプライマリヘルスケアの推進が中心です。正しくは:21世紀のすべての人々の健康はWHOが掲げた目標であり、2015年の国連サミットで採択された普遍的な目標ではありません。選びやすい理由:「すべての人々の健康」という言葉から普遍的な目標であるかのように錯覚する可能性があります。混同注意:HFA21はWHOの戦略であり、国連全体の開発目標とは異なります。
- 2. ミレニアム開発目標(MDGs)は、2000年の国連ミレニアム・サミットで採択され、2015年を達成期限とした開発目標です。ヘルスケアを含む多岐にわたる課題に取り組むものでしたが、質問文にある「2015年の国連サミットで採択された」という条件に合致しません。MDGsの後継としてSDGsが策定されました。正しくは:MDGsは2000年に採択され、2015年が達成期限でした。2015年に採択された目標ではありません。選びやすい理由:国際的な開発目標であるため、名称から正しいと誤解する可能性があります。しかし、採択時期が異なります。混同注意:MDGsはSDGsの前身であり、時期が異なることに注意が必要です。
- 3. 正解。持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年9月の国連持続可能な開発サミットで採択されました。「誰一人取り残さない」ことを原則とし、ヘルスケアを含む経済、社会、環境の17の目標と169のターゲットから構成され、2030年までの達成を目指す、すべての国に適用される普遍的な目標です。質問文の条件と完全に一致します。正しくは:選択肢3は、2015年の国連サミットで採択され、ヘルスケアを含む普遍的な目標として、すべての国に適用されるため正しいです。選びやすい理由:特にありません。質問文のすべての条件に合致しています。混同注意:MDGsとSDGsの採択時期や内容の範囲を混同しないように注意が必要です。
- 4. 国際開発目標(IDGs)という名称の特定の国際的な普遍的目標は一般的ではありません。MDGsやSDGsのような公的な枠組みとしては知られていません。この選択肢は、国際的な目標を漠然と指す言葉に近く、具体的な国連採択の目標ではありません。正しくは:国際開発目標(IDGs)は、国連サミットで採択された特定の普遍的な目標ではありません。選びやすい理由:「国際」「開発」「目標」という単語の組み合わせから、もっともらしいと感じる可能性があります。混同注意:MDGsやSDGsと名称が似ているため、混乱する可能性がありますが、IDGsは一般的な表現であり特定の目標の名称ではありません。
国試ポイント
国際的な保健医療に関する主要な目標(HFA、MDGs、SDGsなど)について、その内容、採択時期、対象範囲、目的を正確に理解しているかが問われます。特に、最新の国際目標であるSDGsの全体像と保健分野との関連性は重要です。
混同注意
ミレニアム開発目標(MDGs)と持続可能な開発目標(SDGs)は、名称や目標の性質が似ているため混同しやすいですが、採択時期と達成期限が異なります。MDGsが2000年採択で2015年期限であったのに対し、SDGsは2015年採択で2030年期限です。また、SDGsはMDGsよりも目標が多角的で、先進国も対象とする「普遍性」が強調されています。
次に同じ論点が出たら
SDGsの17目標それぞれがどのような内容を含んでいるか、特に「目標3:すべての人に健康と福祉を」の具体的なターゲットについて詳しく学習を進めることが望ましいでしょう。また、SDGsと他の国際的な保健に関する取り組み(例:ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC))との関連性も理解しておくと良いです。
関連知識
SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」は、乳幼児死亡率、妊産婦死亡率の削減、AIDS、結核、マラリアなどの感染症の撲滅、非感染性疾患の予防と治療、薬物乱用対策、交通外傷の半減など、多岐にわたる保健医療課題をターゲットとしています。プライマリヘルスケアの概念もSDGs達成の基盤となります。