思春期にみられる感情の特徴はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
思春期は、身体的・精神的な発達が著しい時期であり、自己同一性の確立を目指す過程で、親からの自立を求める一方で、まだ完全に自立しきれない未熟さから親への依存を断ち切れないという、相反する感情を同時に持つことが特徴です。この状態を「アンビバレンス(両価性)」と呼びます。
選択肢ごとの解説
- 1. 思春期は身体的・精神的な変化が激しく、感情も不安定になりやすい時期です。むしろ情緒的に不安定になることが多いです。正しくは:感情が不安定になり、情緒の起伏が激しくなる。選びやすい理由:子どもから大人への過渡期なので、徐々に安定に向かうというイメージから選んでしまうかもしれません。混同注意:成人期における感情の安定と混同する可能性があります。
- 2. 激しく泣き叫ぶという行動は、乳幼児期に感情を表現する際によく見られる特徴です。思春期には、より複雑な感情表現や行動が見られます。正しくは:自己主張が強くなり、反抗的な態度を示すことがある。選びやすい理由:感情の不安定さから、強い感情表現と誤解するかもしれません。混同注意:乳幼児期(第一次反抗期)の行動と混同する可能性があります。
- 3. 思春期には、親からの精神的な自立を試みる時期であるため、親への反抗や距離を置こうとする態度が見られることが多く、直接的な愛情表現は減少する傾向にあります。正しくは:親から精神的に自立しようとし、反抗的な態度をとることがある。選びやすい理由:成長に伴い、より深い人間関係を築く中で愛情表現も増えるという誤解から選んでしまうかもしれません。混同注意:幼児期に見られる親への無条件な愛情表現や、成人期における成熟した家族愛と混同する可能性があります。
- 4. 正解。思春期は、親への依存心と同時に、精神的に自立したいという願望が強く現れる時期です。この二つの相反する感情が同時に存在するため、「アンビバレント(両価的)」な感情が特徴とされます。正しくは:この選択肢は正しい記述です。
国試ポイント
思春期における心理的発達の特徴、特にアンビバレンス(両価性)の理解を問う問題です。他の発達段階(乳幼児期、成人期など)の感情特徴との区別が重要になります。
混同注意
乳幼児期に見られる第一次反抗期と、思春期に見られる第二次反抗期や自立心の混乱と混同しやすいです。また、感情の不安定さを単純な『キレる』などの表現と誤解することもあります。
次に同じ論点が出たら
思春期の特徴を問う問題が出題された場合、身体的変化、精神的変化(自己同一性、自立、対人関係など)、社会的変化(集団への帰属意識など)の3つの側面から総合的に判断することが求められます。特に『アンビバレンス』や『アイデンティティの確立』といったキーワードに注目しましょう。
関連知識
エリクソンの発達段階論における『同一性対同一性拡散』の危機、心理的離乳、身体的成熟と精神的成熟のギャップなどが関連知識として挙げられます。